社説 〝温故知新〟で学べ
コロナ禍がおさまった現在、ダイレクトセリング化粧品市場では社会の流れに合わせて、リアル施策へ回帰するトレンドが強まっている。ただし、従来型サロンビジネスの不調が示すように、施策をただコロナ禍前に戻すだけではニーズをキャッチすることは困難であり、今こそ〝リアルでしか体験できない〟の訴求力が求められている。
例えば、草創期からサロンビジネスを展開してきたワミレスコスメティックスは、創業から現在に至るまで、コロナ禍の中でもリアル施策を徹底してきた1社だ。コロナ禍の中では、多くの企業がイベントやセミナーをオンラインに切り替えたが、同社は年に1回の全国大会「出逢いと感謝の集い」をリアルで実施し、販売員の結束力を高めることに成功した。リアル開催にあたっては、参加者全員に検査キットを事前に送付するなど、リスクをコントロールしながら対面で顔を合わすことができた。同社は、サロンビジネスが一般的になる以前からサロンでのカウンセリングやお手入れ、販売といったスタイルを確立し、〝リアルでしか体験できない〟強みを発揮してきた。
老舗企業の多くが販売員の高齢化に悩む中、同社は多様な年代の販売員を獲得している。「出逢いと感謝の集い」では、毎年新たに代理店に昇格した者が表彰されるが、壇上に上がる販売員の顔ぶれは若く、世代交代が順調に進んでいることがうかがえる。母と子の2代、祖母、母、孫の3代でワミレスに携わるケースも珍しくない。上の世代の販売員がワミレスというブランドに惚れ込み、活動に従事する姿を見て、「自分もやってみたい」と思うのだという。また、リアル施策の一環として継続している、選抜美容チーム「ワミレスラスティングビューティー」(WLB)によるショー・イベントのバックステージサポートも、若手にとっては憧れや目標になっている。この〝目指すべき姿〟の存在こそ、若手の獲得、組織構築の根幹に関わっていると言える。
コロナ禍では、多くの企業がリアル・デジタル両軸の施策を導入し、現在もこの方針を継続している。営業体制の弱体化をデジタル技術でカバーすること自体は理にかなっていると言えるが、前述したワミレスの販売員同士の触れ合いなど、アナログ的な要素すべてをデジタルに置き換えることはできない。このビジネスを支えてきた団塊世代の販売員は、この先さらに引退が加速することは明らか。いわゆる〝昔ながらの販売員〟が現場で培ってきたノウハウを継承し、次世代につなぐタイミングは、おそらく今が最後になるのではないか。
コロナ禍を経てビジネスのあり方も変わったが、時代にそぐわないからと切り捨てていくのではなく、〝温故知新〟で学んでいく姿勢こそ、老舗の舵取りには必要だ。
例えば、草創期からサロンビジネスを展開してきたワミレスコスメティックスは、創業から現在に至るまで、コロナ禍の中でもリアル施策を徹底してきた1社だ。コロナ禍の中では、多くの企業がイベントやセミナーをオンラインに切り替えたが、同社は年に1回の全国大会「出逢いと感謝の集い」をリアルで実施し、販売員の結束力を高めることに成功した。リアル開催にあたっては、参加者全員に検査キットを事前に送付するなど、リスクをコントロールしながら対面で顔を合わすことができた。同社は、サロンビジネスが一般的になる以前からサロンでのカウンセリングやお手入れ、販売といったスタイルを確立し、〝リアルでしか体験できない〟強みを発揮してきた。
老舗企業の多くが販売員の高齢化に悩む中、同社は多様な年代の販売員を獲得している。「出逢いと感謝の集い」では、毎年新たに代理店に昇格した者が表彰されるが、壇上に上がる販売員の顔ぶれは若く、世代交代が順調に進んでいることがうかがえる。母と子の2代、祖母、母、孫の3代でワミレスに携わるケースも珍しくない。上の世代の販売員がワミレスというブランドに惚れ込み、活動に従事する姿を見て、「自分もやってみたい」と思うのだという。また、リアル施策の一環として継続している、選抜美容チーム「ワミレスラスティングビューティー」(WLB)によるショー・イベントのバックステージサポートも、若手にとっては憧れや目標になっている。この〝目指すべき姿〟の存在こそ、若手の獲得、組織構築の根幹に関わっていると言える。
コロナ禍では、多くの企業がリアル・デジタル両軸の施策を導入し、現在もこの方針を継続している。営業体制の弱体化をデジタル技術でカバーすること自体は理にかなっていると言えるが、前述したワミレスの販売員同士の触れ合いなど、アナログ的な要素すべてをデジタルに置き換えることはできない。このビジネスを支えてきた団塊世代の販売員は、この先さらに引退が加速することは明らか。いわゆる〝昔ながらの販売員〟が現場で培ってきたノウハウを継承し、次世代につなぐタイミングは、おそらく今が最後になるのではないか。
コロナ禍を経てビジネスのあり方も変わったが、時代にそぐわないからと切り捨てていくのではなく、〝温故知新〟で学んでいく姿勢こそ、老舗の舵取りには必要だ。