増える「ジェンダーレス」訴求
コロナ禍の中で価値観の多様化が急速に進んだことを受けて、ダイレクトセリング化粧品分野では、製品開発においても従来の枠組みにとらわれず、
個々人の価値観や考え方に沿ったラインナップを投入する動きが活性化した。アフターコロナの現在、より柔軟な発想が求められている。
そのキーワードの1つとなっているのが、「ジェンダーレス」だ。ナリス化粧品では、 ドラッグストア・量販店流通で展開するナリスアップブランドのスキンケア「ネイチャーコンク」について、2023年7月でデビュー10年を迎えたが、 2013年の発売当時と比較してブランド規模が4倍以上に拡大、年間販売数量が4年連続で100万本超となった。同社によると、デビュー後の3年間は苦戦したが、 SNSなどWEBの情報発信でユーザーと丁寧なコミュニケーションを図り、イベントなどで地道なサンプリングを行うなど、デジタルとリアルの融合で認知拡大を進めた。 2016年には、美白効果のある医薬部外品としてリニューアル。相乗効果により販売数量を伸ばし始め、その後もラインナップを強化して愛用者を増やしていった。 2022年度には、詰め替え用のリピートが50%に達し、「赤いふきとり」として認知拡大が進んでいる。従来は、30代女性を主なユーザーと捉えていたが、 パッケージ変更によって肌荒れ防止機能を打ち出したことや、パッケージに高級感が出たことによって、ユーザーの年齢層の広がりが進んでいる。また、 男性ユーザーも増加しており、「ジェンダーレス・エイジレスブランド」として浸透しているという。
ポーラでは、パーソナライズドブランド「アペックス」において、男性(自認含む)の肌分析体験人数が1万人超となるなど、 ブランドのジェンダーレス化が進んでいる。肌分析を行った男性を年齢別にみると20~40代の若年層が主流だが、 シニア世代でも自分の肌をデータとして確認したいというニーズが増えているようだ。コロナ禍でマスク荒れなどの肌悩みが増えたことに加え、 オンライン会議の普及で自分の肌を見る機会が増えたことによって、幅広い世代にケア意識が拡大したと言える。「アペックス」の肌分析には、一度の体験でなく、 季節毎の肌の違いや、日々のスキンケアの効果を確かめることを目的にリピートで肌分析を受けるケースも増えている。また、シワ改善を訴求する 「リンクルショット」シリーズも、男性のニーズをキャッチするフックアイテムとしての役割を果たしている。
昨今、メンズコスメのラインナップを強化する取り組みが化粧品各社でみられるが、「ジェンダーレス」を訴求したアイテムも今後増加していくものとみられる。
そのキーワードの1つとなっているのが、「ジェンダーレス」だ。ナリス化粧品では、 ドラッグストア・量販店流通で展開するナリスアップブランドのスキンケア「ネイチャーコンク」について、2023年7月でデビュー10年を迎えたが、 2013年の発売当時と比較してブランド規模が4倍以上に拡大、年間販売数量が4年連続で100万本超となった。同社によると、デビュー後の3年間は苦戦したが、 SNSなどWEBの情報発信でユーザーと丁寧なコミュニケーションを図り、イベントなどで地道なサンプリングを行うなど、デジタルとリアルの融合で認知拡大を進めた。 2016年には、美白効果のある医薬部外品としてリニューアル。相乗効果により販売数量を伸ばし始め、その後もラインナップを強化して愛用者を増やしていった。 2022年度には、詰め替え用のリピートが50%に達し、「赤いふきとり」として認知拡大が進んでいる。従来は、30代女性を主なユーザーと捉えていたが、 パッケージ変更によって肌荒れ防止機能を打ち出したことや、パッケージに高級感が出たことによって、ユーザーの年齢層の広がりが進んでいる。また、 男性ユーザーも増加しており、「ジェンダーレス・エイジレスブランド」として浸透しているという。
ポーラでは、パーソナライズドブランド「アペックス」において、男性(自認含む)の肌分析体験人数が1万人超となるなど、 ブランドのジェンダーレス化が進んでいる。肌分析を行った男性を年齢別にみると20~40代の若年層が主流だが、 シニア世代でも自分の肌をデータとして確認したいというニーズが増えているようだ。コロナ禍でマスク荒れなどの肌悩みが増えたことに加え、 オンライン会議の普及で自分の肌を見る機会が増えたことによって、幅広い世代にケア意識が拡大したと言える。「アペックス」の肌分析には、一度の体験でなく、 季節毎の肌の違いや、日々のスキンケアの効果を確かめることを目的にリピートで肌分析を受けるケースも増えている。また、シワ改善を訴求する 「リンクルショット」シリーズも、男性のニーズをキャッチするフックアイテムとしての役割を果たしている。
昨今、メンズコスメのラインナップを強化する取り組みが化粧品各社でみられるが、「ジェンダーレス」を訴求したアイテムも今後増加していくものとみられる。