〝アフターコロナ〟の需要獲得を
発生から3年が経過したコロナ禍は、ようやく出口が見えてきた感がある。収束には至っていないものの、ニューノーマル対応の社会生活が定着し、
ワクチン接種の進展があったことなどから、これまでのような過度な自粛が不要な社会に移行しつつある。消費者側も十分な感染対策を講じつつ、
〝アフターコロナ〟への期待感を高めている。企業側には、ニューノーマル生活で大きく多様化・
細分化したニーズをすばやくキャッチすることが今後求められている。
ダイレクトセリング化粧品最大手のポーラ・オルビスホールディングスの2022年12月期業績は、コロナ禍の影響から回復した前期から一転、 再び減収減益となった。化粧品市場全体では、コロナ禍当初の苦境から脱して緩やかな回復基調にあるが、 同社の主力販売チャネルであるポーラ・ザ・ビューティー(PB)や、ビューティーディレクター(BD)の動きは、引き続き感染状況に左右された。 各販売チャネルの売上構成比をみると、委託販売チャネルの構成比が下がった一方で、国内ECが微増。 コロナ禍で大きな影響を受けてきた百貨店BtoBは回復した。委託販売チャネルでは、主要な顧客接点であるPB店舗が537店舗で前期比51店舗の減少。 全体のショップ数も3000店舗を割っており、顧客接点の回復が今後の課題となっている。
一方、2022年はニューノーマル社会が浸透したことで、長らく自粛してきたリアル施策も再開の動きが目立った。 同社ではリアル・オンラインを両軸とした顧客接点創出を測っており、委託販売チャネルでは新規・既存ともに顧客数の回復がみられた。 オンライン経由の新規顧客獲得は全体の約半数。店舗でSNSによる情報発信を行っており、フォロワー数を伸ばしている。 オンラインで直接つながる顧客リストを拡充し、新規獲得に寄与。既存顧客向けには来店促進の提案を強化し、エステ売上回復を図った。
〝アフターコロナ〟に向けた動きが強まっている2023年は、ポーラブランドではリアル・オンラインの接続をさらに推進していく。具体的には、 国内の顧客情報を統合し、各チャネルをシームレスにつなぐことで、チャネルの特性や強みを活かしたビジネスモデルを構築していくという。また、 コロナ禍で動きが停滞していたインバウンド需要の回復にも期待がかかる。商品政策では、最高峰ブランド「B.A」シリーズからエントリー商材を投入し、 ブランドへのフックとするほか、ヒットブランドである「リンクルショット」もプロモーションやイベントを強化し、高付加価値を訴求していく。 中国をはじめ海外でも取組みを強化するとしており、コロナ禍での停滞から脱却できるか注目される。
ダイレクトセリング化粧品最大手のポーラ・オルビスホールディングスの2022年12月期業績は、コロナ禍の影響から回復した前期から一転、 再び減収減益となった。化粧品市場全体では、コロナ禍当初の苦境から脱して緩やかな回復基調にあるが、 同社の主力販売チャネルであるポーラ・ザ・ビューティー(PB)や、ビューティーディレクター(BD)の動きは、引き続き感染状況に左右された。 各販売チャネルの売上構成比をみると、委託販売チャネルの構成比が下がった一方で、国内ECが微増。 コロナ禍で大きな影響を受けてきた百貨店BtoBは回復した。委託販売チャネルでは、主要な顧客接点であるPB店舗が537店舗で前期比51店舗の減少。 全体のショップ数も3000店舗を割っており、顧客接点の回復が今後の課題となっている。
一方、2022年はニューノーマル社会が浸透したことで、長らく自粛してきたリアル施策も再開の動きが目立った。 同社ではリアル・オンラインを両軸とした顧客接点創出を測っており、委託販売チャネルでは新規・既存ともに顧客数の回復がみられた。 オンライン経由の新規顧客獲得は全体の約半数。店舗でSNSによる情報発信を行っており、フォロワー数を伸ばしている。 オンラインで直接つながる顧客リストを拡充し、新規獲得に寄与。既存顧客向けには来店促進の提案を強化し、エステ売上回復を図った。
〝アフターコロナ〟に向けた動きが強まっている2023年は、ポーラブランドではリアル・オンラインの接続をさらに推進していく。具体的には、 国内の顧客情報を統合し、各チャネルをシームレスにつなぐことで、チャネルの特性や強みを活かしたビジネスモデルを構築していくという。また、 コロナ禍で動きが停滞していたインバウンド需要の回復にも期待がかかる。商品政策では、最高峰ブランド「B.A」シリーズからエントリー商材を投入し、 ブランドへのフックとするほか、ヒットブランドである「リンクルショット」もプロモーションやイベントを強化し、高付加価値を訴求していく。 中国をはじめ海外でも取組みを強化するとしており、コロナ禍での停滞から脱却できるか注目される。