エビデンス重視の製品開発こそ
1面で報じているように、化
粧品の国際学会「IFSCC」
では、ダイレクトセリング化粧
品企業も多くの研究発表を行っ
た。企業間競争の激化や消費者
ニーズの多様化・細分化と相ま
って、エビデンスを重視した製
品開発は、重要性がますます高
まっている。コロナ禍によって
スキンケアやメイクアップに対
する考え方も変わり、目元ケア
やアイメークのニーズが高まる
など、消費者心理にも如実な変
化がみられ、時流に合わせたも
のづくりが不可欠だ。
目元ケアについては、最大手 のポーラが2017年1月に発 売した「リンクルショット メ ディカルセラム」のヒットで火 がついた。同商品は、日本初の 「シワ改善」薬用化粧品として 注目され、国内外で人気を集め た。その後も、同社は「リンク ルショット」シリーズのライン ナップを拡充し、来年1月には 「│メディカルセラム」を刷新 して機能性を強化する。シワ改 善成分「ニールワン」の働きを 高める成分を見出した研究成果 をフィードバックしたかたち だ。「シワ改善」アイテムはダ イレクトセリング業界でも御木 本製薬やノエビアといった大手 ・老舗企業が展開している。エ イジングケアは美白と並ぶ2大 人気カテゴリーであり、コロナ 禍の中にあっても需要が見込め る。さらに、マスク着用で目元 に視線が集まりやすいライフス タイルが浸透したことも追い風 になるとみられる。ポーラブラ ンドはコロナ禍によって苦しい 状況が続いており、今後の見通 しも不透明な状況が続いてい る。大ヒットアイテムのテコ入 れで巻き返しを図ることができ るのか注目されている。
前出の「│メディカルセラム」 のように、最新の研究成果を応 用し てブランド力を高める取り 組みは多い。7月に創立40周年 を迎えたワミレスコスメティッ クスが満を持して投入した基幹 ブランド「ザ ミネラル」も、 エビデンス重視のものづくりの 成果と言える。同社は、201 9年9月にイタリア・ミラノで 開催されたIFSCCの中間大 会において、化粧品製造「カチ オン化ベシクル」の研究発表を 行い、化粧品メーカーとして世 界で評価された。リニューアル した「ザ ミネラル」にはこの 技術を導入したナノサイズの微 細カプセル「i│ナノスフィア」 を採用している。なお、初のオ ンライン開催となった今年のI FSCCでは、「ザ ミネラル ライン」に用いている新原料 「P│スクモ[K12│100 1]」が選出され、創業時から 続くものづくりへのこだわりを 次世代に継承していく構えだ。
現在、ライフスタイルや価値 観が多岐にわたり、万人から支 持される製品開発が難しい時代 となっているが、エビデンスに 基づく製品開発で独自性を発揮 することが、ロイヤルユーザー の獲得につながると言えよう。
目元ケアについては、最大手 のポーラが2017年1月に発 売した「リンクルショット メ ディカルセラム」のヒットで火 がついた。同商品は、日本初の 「シワ改善」薬用化粧品として 注目され、国内外で人気を集め た。その後も、同社は「リンク ルショット」シリーズのライン ナップを拡充し、来年1月には 「│メディカルセラム」を刷新 して機能性を強化する。シワ改 善成分「ニールワン」の働きを 高める成分を見出した研究成果 をフィードバックしたかたち だ。「シワ改善」アイテムはダ イレクトセリング業界でも御木 本製薬やノエビアといった大手 ・老舗企業が展開している。エ イジングケアは美白と並ぶ2大 人気カテゴリーであり、コロナ 禍の中にあっても需要が見込め る。さらに、マスク着用で目元 に視線が集まりやすいライフス タイルが浸透したことも追い風 になるとみられる。ポーラブラ ンドはコロナ禍によって苦しい 状況が続いており、今後の見通 しも不透明な状況が続いてい る。大ヒットアイテムのテコ入 れで巻き返しを図ることができ るのか注目されている。
前出の「│メディカルセラム」 のように、最新の研究成果を応 用し てブランド力を高める取り 組みは多い。7月に創立40周年 を迎えたワミレスコスメティッ クスが満を持して投入した基幹 ブランド「ザ ミネラル」も、 エビデンス重視のものづくりの 成果と言える。同社は、201 9年9月にイタリア・ミラノで 開催されたIFSCCの中間大 会において、化粧品製造「カチ オン化ベシクル」の研究発表を 行い、化粧品メーカーとして世 界で評価された。リニューアル した「ザ ミネラル」にはこの 技術を導入したナノサイズの微 細カプセル「i│ナノスフィア」 を採用している。なお、初のオ ンライン開催となった今年のI FSCCでは、「ザ ミネラル ライン」に用いている新原料 「P│スクモ[K12│100 1]」が選出され、創業時から 続くものづくりへのこだわりを 次世代に継承していく構えだ。
現在、ライフスタイルや価値 観が多岐にわたり、万人から支 持される製品開発が難しい時代 となっているが、エビデンスに 基づく製品開発で独自性を発揮 することが、ロイヤルユーザー の獲得につながると言えよう。