社説 多様性ある組織で「核」育成
本紙が2018年127月に実施した「第66回ダイレクトセリング(DS)実施企業売上高ランキング調査」では、
調査企業121社(小売ベース58社、卸ベース63社)の小売ベースの売上高総額は1兆4854億9000万円となった。
このうち、前期と比較可能な119社の総売上は1兆4696億1500万円、前期比0・4%増と、前回調査(2018年12月)
との比較では2・2ポイントの低下となった。老舗や大手企業を中心に進む業態改革が業績面にも反映された一方で、
これまで追い風となっていたインバウンド需要の落ち込み等がマイナス要因として働いたようだ。市場では、
サロンビジネスの競争激化・多様化と相まって、サロンを担う人材の確保・育成に力を入れているほか、
サロン以外の「次の一手」にも注目が集まっている。
今回の売上高ランキング調査では、一部の老舗・大手が引き続き堅調な動きを示したほか、事業規模が比較的小さい新興MLM系企業や、 住宅リフォーム系企業で高い増収率を達成したケースがみられた。調査を増収率ベースでみた場合、 上位からスターリジャパン(前期比27・6%増)近畿設備(同23・7%増、本紙推定)、サニックス(同20・5%増)、 ゼンノアジャパン(同20・0%増、本紙推定)等と続く。住宅リフォームやソーラーシステムを主力商材とする企業は増収率ランキングの常連だが、 10月の消費税率引き上げを前に駆け込み需要も発生しているようだ。今回はそれに加えて、 セプテムプロダクツ(同13・3%増)が引き続き上位10社にランクイン。 前回調査で上位に入っていたポーラや御木本製薬はランク外となったものの、堅調に推移している。 ただ、ポーラは直近業績(2019年12月期第2四半期)で「POLA」ブランド売上高が前年同期比10・2%減と、 第1四半期に続いて落ち込んでいる。主力の「B.A」はプラスだったものの、インバウンド需要が大きかったサプリメント 「インナーロック」の売上減が響いた。
化粧品分野では、増収率トップ10にはランクインしていないが、日本メナード化粧品、ノエビア、ナリス化粧品といった老舗大手企業が いずれも増収基調にある。高機能美容液等、高付加価値を訴求した化粧品が好調に推移しているほか、 独自性のあるサロン展開によって顧客接点を活性化させていること等が背景にある。 前期に続いて高い増収率を達成した化粧品MLM企業のセプテムプロダクツでは、若年層や新規グループの活躍が業績を押し上げている。 組織の活性化や若年層の獲得はダイレクトセリング企業共通の課題だが、グループの「核」を担うリーダーを育成し、 新たな組織の広がりをみせている好例と言える。
このほか、増収を続けている企業では、人材育成に力を入れているケースが目立つ。美容関連の資格取得、育成後の開業サポート、 多様化する社会を踏まえた外国人人材の受け入れ等、多様なライフスタイルをもつ人々が参画しやすい環境を整えているのが共通点だ。 業態改革だけでなく、企業としてのあり方の変革も求められる時代になっているようだ。
今回の売上高ランキング調査では、一部の老舗・大手が引き続き堅調な動きを示したほか、事業規模が比較的小さい新興MLM系企業や、 住宅リフォーム系企業で高い増収率を達成したケースがみられた。調査を増収率ベースでみた場合、 上位からスターリジャパン(前期比27・6%増)近畿設備(同23・7%増、本紙推定)、サニックス(同20・5%増)、 ゼンノアジャパン(同20・0%増、本紙推定)等と続く。住宅リフォームやソーラーシステムを主力商材とする企業は増収率ランキングの常連だが、 10月の消費税率引き上げを前に駆け込み需要も発生しているようだ。今回はそれに加えて、 セプテムプロダクツ(同13・3%増)が引き続き上位10社にランクイン。 前回調査で上位に入っていたポーラや御木本製薬はランク外となったものの、堅調に推移している。 ただ、ポーラは直近業績(2019年12月期第2四半期)で「POLA」ブランド売上高が前年同期比10・2%減と、 第1四半期に続いて落ち込んでいる。主力の「B.A」はプラスだったものの、インバウンド需要が大きかったサプリメント 「インナーロック」の売上減が響いた。
化粧品分野では、増収率トップ10にはランクインしていないが、日本メナード化粧品、ノエビア、ナリス化粧品といった老舗大手企業が いずれも増収基調にある。高機能美容液等、高付加価値を訴求した化粧品が好調に推移しているほか、 独自性のあるサロン展開によって顧客接点を活性化させていること等が背景にある。 前期に続いて高い増収率を達成した化粧品MLM企業のセプテムプロダクツでは、若年層や新規グループの活躍が業績を押し上げている。 組織の活性化や若年層の獲得はダイレクトセリング企業共通の課題だが、グループの「核」を担うリーダーを育成し、 新たな組織の広がりをみせている好例と言える。
このほか、増収を続けている企業では、人材育成に力を入れているケースが目立つ。美容関連の資格取得、育成後の開業サポート、 多様化する社会を踏まえた外国人人材の受け入れ等、多様なライフスタイルをもつ人々が参画しやすい環境を整えているのが共通点だ。 業態改革だけでなく、企業としてのあり方の変革も求められる時代になっているようだ。