消費者基本計画 25〜29年度案、消費者委が答申で「妥当」

特商法改正検討は触れず、法執行「厳正に」


 国の消費者政策の方針・大枠を定めた「消費者基本計画」の次期5カ年(2025年度〜29年度)案の諮問を受けていた消費者委員会は3月10日、案を妥当とする答申を出した。案をめぐっては昨年より、同委員会や消費者系団体が、特定商取引法の改正や訪問販売等における事前勧誘拒否制度、連鎖販売取引の参入規制などの検討を盛り込むことを求めていたが、消費者庁は反映を見送っていた。案を審議した同10日の本会議で、特商法に関連した意見は委員から出なかった。
 案の作成は、昨年2月より、消費者庁の「第5期消費者基本計画の策定に向けた有識者懇談会」で開始。同11月に了承を受けた後、1月23日までパブリックコメントが実施されていた。
 答申で妥当とされた案は、「消費生活を取り巻く現状の課題への対応」の項目で、デジタル技術を用いた手口の複雑化・巧妙化に対応するため、「特定商取引法等の効果的な法執行は重要」と記載。21年改正で追加された、詐欺的な定期購入商法に対する規制の周知、有効活用の推進に努めるとされた。
 被害の拡大がみられるSNS・チャットの通信販売型勧誘は、法執行とともに、広告や最終確認画面のスクリーンショットの保存を消費者に呼びかけていくとされた。
 「悪質商法への対処」の項目では、特商法と預託法を「厳正かつ適切に執行する」と記載。執行体制は、情報収集・分析〜執行までのプロセスの戦略的強化を図るとともに、人的リソースの確保、専門性の向上を図るとされた。AI技術による執行の迅速化、効率化にも取り組むとされた。  

(続きは2025年3月27日号参照)