消費者庁 「白書」の消費者被害推計方法、見直し

1億円以上の案件、基礎データから除外


 「消費者白書」に盛り込まれる「消費者被害額の推計値」(以下推計額)について、消費者庁は24年12月25日、1億円以上の高額案件を基礎データから除外して計算する案を有識者会議に示し、大筋で了承を得た。当該の案件はごく一部にとどまることから、より正確に実態を反映した推計方法に見直すとしている。
 有識者会議は「消費者被害に関連する数値指標の整備に関する検討会」。統計・経済、消費者トラブル対応・教育を専門分野とする5委員で構成される。
 23年の推計額は、契約購入金額ベースで約10兆6000億円、既支払額(信用供与含む)ベースで約8兆8000億円。満15歳以上の人口に、「消費者意識基本調査」の結果から推計した消費者被害・トラブルの発生確率を乗じた上で、そこに、消費生活相談情報から推計される被害1件当たりの平均金額を乗じた数値を算出。さらに、高齢者の潜在被害として想定される金額を加えて補正している。
 消費者庁は、被害額が1億円以上の被害は消費生活相談のうち「ごく一部」であり、「極端な金額の案件が平均金額の算出に実態以上の影響を及ぼしてしまう」と説明。これを防ぐため、1億円未満のデータに基づき推計する案を示した。
 消費者意識基本調査で過去5年間、被害額1億円以上のトラブル経験の回答が確認されていないことも理由にあげた。また、PIO―NETに登録された1億円以上の相談の件数は、過去5年間で50件未満と説明。1円以上の相談件数約30万件に占める割合は約0.01%で、スクリーニングするデータは非常に限定的とした。

(続きは2025年2月20日号参照)