タッパーウェア 撤退の波紋 A

多チャネル化戦略、道半ばで途絶
コロナ禍でeコマース推進、店舗卸も



▲21年に出店した楽天市場の公式ショップは、積極的な広告や「デコレーター」シリーズのバズ′果、コロナ禍のお家需要を背景に、キッチン系カテゴリーのランキング1位に浮上した
 1月末までに業務を終了したタッパーウェアブランズ・ジャパン(東京都千代田区)。昨年9月、米本社が、日本の民事再生法に相当する米連邦破産法第11章の適用を申請。その後、ヘッジファンド等の大口債権者で構成される投資グループに対して、製品の製造・販売や事業に関する権利を譲渡した。この際、中核市場である8カ国に経営資源を集中する方針が示されたが、この中に日本は含まれていなかった。
 名前のあがった8カ国は米国、カナダ、中国、韓国、マレーシア、インド、メキシコ、ブラジル。このうち、米国とカナダの北米市場、メキシコ、ブラジル、中国の売上規模は各1億ドル以上(22年実績)。韓国は約65億円(23年実績)を売り上げ、製造拠点が置かれていた。マレーシア、インドはダイレクトセリング市場自体が成長期にある。8カ国と比較した、日本を含む他のアジア諸国や欧州各国は売上あるいは成長見通しの点で後れを取っていた。
 直近の日本の売上は、コロナ禍が始まった20年に大きな打撃を受け、前年比で二ケタ減に。21年〜22年は、ほぼ横ばいで推移した。推定で10億円台後半〜20億円台前半を売り上げていたとみられる。
 一方、売上の中身には大きな変化を生じていた。コロナ禍のダメージをひきずった既存のMLM事業に対して、eコマースをはじめとする新規販路の売上が構成比を高めたことだ。これら非MLM≠フ売上は、22年時点で全売上の4分の1〜3分の1に拡大。コロナ禍におけるMLMの苦境を補った。

(続きは2025年2月20日号参照)