ダイレクトセリング化粧品 正念場のサロンビジネス
リアル店舗の価値″ト創出
現場の世代交代もカギに
コロナ禍がおさまり社会経済活動が活性化した2024年は、ダイレクトセリング化粧品市場にとっても1つの転換期を迎えた年だった。コロナ禍前まで現代のダイレクトセリングのひな型として普及・定着していたサロンビジネスに変化が訪れ、オンライン・オフラインの双方を活用した新しいビジネスモデルの模索が進んだ。消費者の価値観やライフスタイルに合わせた次世代型のダイレクトセリングがどのようなかたちに収束していくのか現段階では不透明な状況だが、販売組織の高齢化や人手不足、サロン網の縮小、化粧品市場の競争激化などさまざまな課題を抱えつつも、各社はこのビジネスがもつ柔軟性で時代の荒波を乗り越えようとしている。
回復基調もやや鈍い動き
表は、本紙が2024年12月に実施した「第77回ダイレクトセリング実施企業売上高ランキング調査」をベースに、化粧品を主力商品とするダイレクトセリング(=DS)企業40社の直近実績をまとめたもの。40社のうち、ヤクルト本社は単体ベースの化粧品事業の売上高を「前期売上高」として掲載している。直近業績の増減率をみると、「増収」が19社で全体の47.5%、「横ばい」が6社で同15%、「減収」が15社で同37.5%となった。1年前(2023年12月)の調査では、それぞれの割合について、「増収」が24.3%、「横ばい」が24.3%、「減収」が51.2%なっており、今回調査では増収企業の割合が大幅に増加した(23.2ポイント上昇)。2024年12月実施の売上高ランキング調査では、前期と比較可能な121社の売上高総額は1兆3667億6800万円で、前期比2.9%増となっており、市場全体では回復基調にある。化粧品を主力商品とする40社の総売上は4156億1300万円で、前期比1.5%増(卸ベース企業は9掛けで計算)。化粧品カテゴリーにおいても復調傾向がみられるものの、DS市場全体きに比べてその動きはやや鈍いようだ。要因はいくつか考えられるが、その1つとしてサロンビジネスの不振を挙げることができる。
40社のうち、エステサロンや地域密着型の店舗といったビジネスモデルを展開している企業は18社となっており、4割以上の企業がサロンビジネスを導入している。ワミレスコスメティックスやシーボンなどが先見的に展開し、その有用性が注目されてきたサロンビジネスは、2000年代に入って本格的にダイレクトセリング化粧品市場に広がった。