第77回ダイレクトセリング実施企業売上高ランキング

前期比2.9%増の1兆3667億円に

老舗中心に進む業態改革
課題山積、「次の一手」構築が急務



 本紙が2024年12月に実施した「第77回ダイレクトセリング(DS)実施企業売上高ランキング調査(対象・DS=訪販・MLM企業)では、調査企業122社(小売ベース60社、卸ベース62社)の小売ベースの売上高総額は、1兆3701億100万円となった。前期と比較可能な121社の売上高総額は1兆3667億6800万円で、前期比2.9%増と、前回調査に続きプラスとなった。老舗企業を中心に業態改革が進み、オンライン・オフライン両軸の取組みが活発化している。また、新しい顧客接点を模索する動きもみられる。一方、物価高騰や社会情勢、販売組織の高齢化といった課題も山積しており、「次の一手」の構築が急がれる。

 

高齢化する組織次世代育成こそ


   回答企業を販売形態別(グラフ1参照)にみると、訪販が62社、MLMが51社となった。この2分野で回答企業の92%を占めた。売上ベースでは、訪販が7030億9000万円、MLMが5570億3100万円。小売・卸ベースともに上位の企業については表1および2に掲載。小売ベース11位〜59位、卸ベース11位〜62位については2面に表を掲載している。前期売上で増収率が高かった企業についても、上位10社を2面でまとめている。小売・卸ベースの上位企業20社では、20社中10社が増収を達成した。
 訪販系企業では、上位企業でも明暗が別れている。化粧品最大手のポーラは、直近の2024年12月期第3四半期では、売上高が前年同期比6.2%減の683億3300万円、営業利益は同16.4%減の77億6400万円と苦戦が続く。ECや百貨店、ホテルアメニティのB=Bでは堅調なものの、主力の委託販売では団塊世代など販売員の離脱が急速に進んでおり、営業力の低下が著しい。「ポーラ ザ ビューティー(=PB)」をはじめとするショップ数も減少傾向が続いており、2000年代に構築したサロンを拠点としたビジネスモデルが、コロナ禍前後から現代消費者のニーズにマッチしづらくなってきたことがうかがえる。これに対して同社は、顧客情報をシームレスに管理する「ポーラ プレミアム パス」を導入してデジタル化を進めることで、営業現場の効率化を図っている。他方では化粧品専門店への出店、OMOサロン網の構築によって新たな顧客接点創出を試みるが、業績に結びついていないのが実情。2025年1月1日付で新社長の小林琢磨氏が就任するが、現場のDX化をさらに推進するとみられ、現場の反応が気になるところ。
 他のダイレクトセリング化粧品企業では、長年の自社の強みである高付加価値・高機能をうたったハイブランド≠強化する動きが引き続き目立つ。
 

(続きは2025年1月2日号参照)