トップインタビュー ナチュラリープラス 田嶋 隆志 社長 

 

「IBO」の活動、コンシェルジュ≠ェ支援


    ナチュラリープラス(本社・東京都港区、田嶋隆志社長)の24年8月期は、国内売上が前期比で5%減だった。 期初の値上げにともなう前期末の駆け込み需要や、大型キャンペーンによる注文増の反動が響いた。一方、 製品購入の継続で任意の製品をプレゼントする特典制度が定着。一定の組織ボリュームを構築した「IBO」会員を軸とする現場活性化と、 社内のコーディネーターによる活動支援に力を入れる。田嶋社長に話を聞いた。
 (インタビュー実施日は9月11日)
 

駆込み需要、大型キャンペで反動


――前期(=24年8月期)の国内の売上を伺いたい。
 「昨年(=23年8月期)に対して約5%の減少だった」

――利益は。
 「変わっていない」

――減収の主な要因は。
 「一つは、昨年の9月1日に行った値上げ。値上げ前に駆け込み需要が起こり、その反動を生じた。もう一つは、昨年8月に実施した 『スゴ得! 1+1(ワンプラスワン)』という大型のキャンペーン。大変な評判となり、(23年8月期の)セールスを伸ばす要因となった。 ただ、予想を超える反響となり、やはり反動が出た」

――キャンペーンの内容は。
 「当社が設立25周年を迎えたことを記念して、毎月のリピート製品のほかに対象製品を追加購入した顧客に、同じ製品をもう1個プレゼントした。 これまで、追加購入に対して同じ製品をプレゼントするキャンペーンは、ビジネス会員を対象に行ってきた。愛用者を対象としたことはなかったが、 今回は愛用者も含めてキャンペーンを実施した」

――どのくらいの反響があったか。
 「製品の発送時にパンフレットを同梱するなどして、愛用者にも広く案内したところ、売れすぎと言ってよいほど売れた。ただ、 顧客から見て非常にお得なキャンペーンだったため、実施期間中に数カ月分の製品を購入して、その後のリピートを一時的に止めるケースなどを生じた。
 売上を先食いするような形になったものの、(23年8月期と24年8月期の)売上を均すと、ほぼ変動はなかったと言える」

――前期の頭となる昨年9月に、オートシップを1年間継続した会員に製品を1個プレゼントする「つづけてプラス1」キャンペーンを恒久化した。


(続きは2024年10月3日号参照)