「訪販」６％増、最多は「修理サービス」「マルチ」が最少、２０代の構成比低下

　国民生活センターが８月７日までにまとめた「ＰＩＯ―ＮＥＴ（全国消費生活情報ネットワーク・システム）」における２０２３年度の消費生活相談情報の集計データ （２４年５月末までの入力分、苦情のみ、グラフ参照）によると、件数は「訪問販売」で増やした一方、「マルチ取引」で大きく減らした。 過去２０年間で訪販の件数は２番目に少なく、マルチは最少だった。トラブルが目立った商品・役務は、訪販が修理サービスや屋根工事、マルチは健康食品、化粧品など。 相談者の年代は例年同様、訪販で高齢者、マルチで若者に集中する傾向が見られたが、マルチの若者構成比は減少傾向が続いている。

「電気」大幅減

　販売購入形態別の件数は「訪問販売」が６.８％増の７万４８２０件。０４年度以降の過去２０年間で、２２年度（７万３２件）に次ぐ少なさだった。 過去２０年のピークは０５年度の１７万１６６件で、１３年度に９万件を下回った後、８万件台前半〜７万件台後半で推移している。
　訪販に含まれるアポイントメントセールス、ＳＦ商法、キャッチセールスを除いた「家庭訪販」としての件数は４万９９９３件で、前年度比は８.８％増だった。
　訪販の商品・役務上位１０品目（表１参照）のワースト３は、�@「修理サービス」（８４７１件、前年度比１７.４％増）�A「屋根工事」 （８３２０件、同２７.３％増）�B「新聞」（５２６８件、同１７.１％増）。いずれも二ケタ増だった。

（続きは２０２４年９月５日号参照)