トップインタビュー 生活科学研究会 枡田 浩二

オンラインとリアルでイベント推進
「互いの強み活かす」、プラン見直しも


 ココナッツ関連製品を中心にMLMを展開する生活科学研究会(本社・福岡市博多区)は、今期売上の10%増を目標に、 オンラインとリアルの催しに力を入れている。オンラインは定期セミナーに加えて、自社製品を活用したファスティング等を企画。 リアルでは創業20周年に合わせて200人規模のイベントを実施した。今後は、他の業界からも参加しやすい報酬プランの見直しを検討していく。 枡田浩二代表に話を聞いた。
(インタビュー実施日は5月18日)


値上げ、売上に影響


――前期(=23年9月期)の売上高を伺いたい。
 「5億3900万円だった。前々期(=22年9月期)との比較は約20%の減少」

――要因は。
 「22年6月に行った製品価格の値上げの影響が大きい。値上げの前にまとめ買いが起き、その後、需要の低下が生じた」

――値上げ幅は。
 「製品全体の価格を約20%引き上げた。当社の製品のほとんどは原料を輸入に頼っている。輸入コストの上昇などの構造的問題によって、上げざるを得なかった」

――コロナ後の売上の推移は。
 「そんなに影響はなく、増加傾向にあった。前々期は約6%の増収(21年9月期との比較)。コロナになってすぐ、ZOOMを使ったミーティングを始めるなど、速やかにオンラインへ移行できた。今も健康セミナーや商品セミナー、登録したばかりの会員向けのセミナーをオンラインで定期的に開催している」

――前期の新規登録状況は。
 「年間で1144人。前々期は1641人だったため減少した。要因として上げられるのは、まず値上げの影響。また、コロナ後の国内市場全体で、個人が行うビジネスやコミュニティ活動が活発化する中、当社として魅力のあるイベント等を十分に提供できていなかったことも一因と考えている」

新規登録に回復傾向


――実稼働ベースの会員数は。
 「約9600人になる」 ――今期(=24年9月期)の登録状況は。
 「回復が見られている。今の段階(5月18日時点)の登録数は約1000人。前期のペースを上回っている。前期の状況を踏まえて、オンラインとオフラインを組み合わせた催しの活性化を図っていることが、今の登録状況に繋がっていると思う」

――主要な製品を伺いたい。
 「売上全体の60%を占めるのがココナッツ関連製品で、当社の主力となっている。特に、『ナチュレオ』をはじめとするココナッツオイルが多くのメンバーに愛用されている。
 次に大きいのがプロテイン関連製品で売上の11%を占める。中でも、グラスフェッド牛(=自然の牧草のみを食べた牛)の生乳を原料とするホエイプロテインの人気が高い。健康志向の高まりで、プロテイン関連製品の需要は増加している。
 これらに続くのが家庭用電気磁気治療器の『レヴィーウェーブ』で、売上の9%を占める。慢性的な痛みの緩和や健康の維持を目的とするユーザーに支持されている。製品を追加購入するケースも少なくない」

成長のカギは成約率


――フィールドにおいて、成長がみられるリーダーやグループの事例を伺いたい。


(続きは2024年7月18日号参照)