注目外資の展望・サラダマスター
日本法人が本格始動、高級調理器具の世界的大手
販売店開拓を強化、「クッキングショー」主催
▲剛力 英樹社長
鍋等の高級調理器具の世界的大手で、自社ブランド「サラダマスター」を各国で展開するリーガルウェア(米ウィスコンシン州、ライアン・リーガル取締役会長兼CEO)が、日本法人による販売店開拓に力を入れている。日本市場における流通は、独立系代理店との直接取引を長らく続けてきたが、自社の資本による進出を決定。このほど、サラダマスタージャパン(所在地・東京都港区、剛力英樹社長)として本格始動した。「サラダマスター」ブランドの始まりは、1946年に設立された米サラダマスター社にさかのぼる。50年より、ダイレクトセリング方式で、史上初というステンレス製調理器具の販売を開始。その後、79年に同社をリーガルウェアが買収した。
製品は一貫して自社工場で生産。メーカーとしてOEMの実績も積んできた。「サラダマスター」ブランドは現在、45カ国以上で独立系の正規販売店を介して流通しており、グループ売上は約3億ドル(21年実績)に達するという。
ブランドに共通する特徴として、ソースパンやロースターといった調理器具の内壁に、耐食性や孔食耐性、高温時の強度に優れるという316Tiステンレスを採用。316ステンレスにチタンを加えることで、これらの優位性を獲得している。
器具の中間層は熱伝導に優れるアルミニウムを使用し、高い水準の温度分布、加熱性能を実現。ブランド誕生の当時から変わらないペイボバルブと呼ぶ機構は、調理の最中、中身が沸点に達する前に音を出して、同ブランドの調理法の基本となる弱火の調節タイミングを知らせる。
(続きは2024年5月9日号参照)