23年度上半期 「若年層」の消費生活相談分析

20~24歳の「マルチ」相談、他の年代より多く
商品・役務の上位、目立つ〝モノなし〟系


 東京都が4月12日に公表した、2023年度上半期(23年4月~9月)における「若年層(契約当事者が29歳以下)」の消費生活相談概要によると、20~24歳に関わる「マルチ・マルチまがい」相談の件数は他の若年層より多い傾向が続いていた。「マルチ・マルチまがい」相談の商品・役務の上位は、ビジネス教室や金融コンサルティングなどの所謂”モノなし”系が目立った。また、22年4月の成年年齢引き下げを受けて、18歳~19歳の契約購入金額に増加がみられた。

2位のエステ「高止まり」


 23年度上期に都内で寄せられた若年層の相談件数は8158件で、前年同期(22年度上期)に比べて6.9%の減少(22年度の通年の件数は1万7229件)。他の年代を含む相談全体に占める割合は12.5%で、前年同期の13.2%から0.7ポイント低下させた。
 相談者の属性は、もっとも多くを占めた「給与生活者」が59.7%。これに「学生」の25.9%が続いた。
 若年層相談が多い商品・役務の上位3つは(1)賃貸アパート(762件)(2)エステティックサービス(653件)(3)美容医療(406件)。
 (2)は22年度で2503件と激増した後、23年度上期で減少したが「高止まりしている」(概要より)としている。(3)は前年同期より71.3%の増加。医療脱毛事業者の破産等の報道を受けて、解約・返金トラブルの相談等が多く寄せられたとしている。

(続きは2024年5月2日号参照)