トップインタビュー ヤングリ・ヴィング・ジャパン・インク
ヤング・リビング・ジャパン・インク(所在地・東京都渋谷区、中川利光支社長)の2023年12月期は減収増益だった。CBD製品や基礎化粧品ラインの欠品が売上に響いた一方、コールセンターの内製化をはじめとする外注の見直しでコスト削減が図られた。主力のエッセンシャルオイルは、沖縄で生産事業に乗り出した月桃のオイルが順調な滑り出しで、今年度以降の増産を計画する。中川支社長に話を聞いた。
(インタビューはオンラインで2月15日実施)
▲中川利光 支社長
―――前期(23年12月期)の実績を伺いたい。売上高と利益は。
「具体的な数字は申し上げられないが、売上は昨年対比で6%のマイナスだった。ただ、昨年の様々な状況を踏まえると、そこまで悪くはなかったと言えると思う。利益は、営業利益ベースで伸ばすことができた」
―――減収の要因は。
「大型の新製品を発売できなかったことと、”Tier1”にカテゴライズされる製品で3つほど欠品を生じたことが大きい。コロナ禍の影響も多少ひきずった」
―――欠品したという製品は。
「一つはCBD製品。昨年1年間を通じて、お買い求めいただくことができなかった。CBDの原料の基準はアメリカと日本で異なる。アメリカでは麻の部位にかかわらず使用できるが、日本の製品は成熟した麻の茎しか使っていない。そのため、アメリカの工場が忙しいと日本のCBDはどうしても後回しにされてしまう」
―――販売再開の見通しは。
「4月か5月を見据えている。また、来年にベンダーの変更を予定している」
―――他の欠品は。
「基礎化粧品ラインの『アート』と、コラーゲンドリンクの『ブルーム コラーゲンコンプリート』で生じた。『アート』の欠品は、アメリカでのリ・フォーミュレーションの決定が理由。『アート』は人気が高かっただけに影響が小さくなかった」
―――主力とするエッセンシャルオイル(以下Eオイル)での欠品は。
「当社のEオイルは180種類くらいある。そのうちの幾つかで2〜3カ月の一時的な欠品はあったが、長期間の欠品はなかった。ほぼ滞りなく供給をできたと考えている」
―――増益の理由は。
「一番大きいのは、9月にコールセンターを内製化したこと。一昨年の秋、倉庫の移転と配送委託先を切り換えた効果も大きく出た。昨年は、輸入を手伝ってくれるフォワーダーを選び直した。
(続きは2024年3月14日号参照)