MLM各社の被災地・被災者支援

義援金・お見舞金、支援物資提供、特例措置も


石川県能登地方を震源地として元旦に発生し、二百数十人の死者および行方不明者を出した「令和6年能登半島地震」から1カ月以上が経過した。大きな被害を生じた家屋や生活インフラの復旧が求められる中で、今も1万数千人が避難生活を強いられている。この被災地・被災者を支援するため、MLM業界でも早くから様々な取り組みが始まり、今後も予定されている。13社の活動を紹介する。

能登半島地震 業界でも広がる支援の輪


 化粧品MLMのコンフィアンス(東京都新宿区)は1月5日、年始始業のタイミングで支援に着手。グループ工場より、被災地に居住するリーダー会員とその自治体に、支援物資としてポリタンクを提供した。「水の配給時に役立てていただいた」という。  また、インフラがある程度復旧したことを確認の上で、1月25日までに自社製品や除菌アルコールスプレー、ミネラルウォータースプレーを提供した。今後は、被災地の会員の要望を踏まえ、「パーソナルに臨機応変な対応を行う」としている。


 シズルジャパン(東京都千代田区)は、石川県在住の会員を対象とする支援を予定。シャンプーやボディーソープ、歯磨きなどの生活必需品、栄養補給を目的とするドリンク型サプリメントなどの無料提供を行う。提供時期は「物流の安定と現地の受け入れ等を確認した上で、2月中旬から実施予定」という。  同社のカスタマーサービスは、被災地の会員へのアウトバウンドコールを予定。被災状況の把握やお見舞いを行うとしている。


 下着類が主力のシャルレ(神戸市須磨区)は、肌着やタオル類などの提供を石川県に申し出ており、1月26日時点で「石川県と調整を進めている段階」。「現地での混乱が続いている模様で、回答待ちの状態」「発送の指示があり次第、送る準備は整っている」とした。  被災地に居住していた販売員は、数名が避難生活を余儀なくされているといい、内規に基づくお見舞金の支給を予定する。「まだ被害の状況が明らかになっていない部分もある。状況に応じた対応を行う予定」という。  また、有志の販売員による支援活動も進んでおり、下着等のインナー一揃いを各地の避難所に1000人分以上、提供したという。


 セプテムプロダクツ(名古屋市中区)は2月5日時点で、全国の会員や社員から義援金を募集中。被災地の会員への義援金給付と、チャリティー製品の売上の一部寄付を予定している。  製品関連の特例措置は、被災地の会員が直近に購入した商品について、使用・未使用にかかわらず返金、交換に対応。定期購入を結んでいた会員には休止期間を設ける。  さらに、被災地の会員へ被災の状況や健康状態、不足物資、困り事などの確認を進めており、「要望に対する対応を検討している」という。


 ナチュラリープラス(東京都港区)は特例措置として、被災地に居住し、ビジネス活動を行っている会員のボーナス金額の保障を決めた。対象は、製品配送先が石川県全域、富山県の高岡市、氷見市の会員。1月1日〜3月31日までの3カ月間を保障する。義援金の寄付、自社製品の供給も検討中とした。

(続きは2024年2月8日号参照)