消費者庁の24年度予算 増員認められず、外国当局への情報提供強化

「書面電子化」調査予算、見送りも補正で3千万


 消費者庁は23年12月22日、2024年度予算案に閣議決定を受けた。特定商取引法を運用する取引対策課関連の要求は、インターネット通信販売の調査業務で増員が認められた一方、 外国の執行当局への情報提供に関する業務での増員は認められなかった。「書面電子化」の継続監視予算も見送られたが、12月の臨時国会で成立した23年度補正予算で関連の対策費が認められている。
 1名の増員が認められたのは、ネット通販に対する調査強化の業務。特商法の通販規制の観点などからネット通販の現状を調べる。
 一方、1名の配置を求めていた外国執行当局との連携強化の業務は、増員を見送られた。要求は、22年に施行された改正特商法で、外国執行当局への情報提供規定(第69条の3)が新設されたことを踏まえたもの。法的な専門知識をもつ人材を配置し、当局との交渉や情報提供に関する覚書の作成などを担ってもらう予定だった。
 増員が認められなかったことを受けて、既存の定員(43人、23年7月時点)の枠内で当局との連携強化業務を進めていくことになる模様。

(続きは2024年1月11日号参照)