本紙アンケート・45社の回答集計 2023年の経営環境・売上

経営環境・・・「良かった」と「悪かった」が拮抗
売上・・・最多は前年並み、増収が減収を上回る


 ダイレクトセリング業界で向かい風が強まっている。一つが各社の経営環境。市場規模の縮小を主因に、国内経済の冷え込みや長引いたコロナ禍の後遺症=A物価高と円安、 労働力不足等を背景に厳しさを増しつつある。もう一つが10月に始まったインボイス制度。現場を支える販売員やディストリビューターが適格請求書発行事業者への移行の有無を迫られ、 各社との取引関係や報酬支払いに影響を生じている。そこで本紙は、これら2テーマのアンケート調査を実施。45社の有効回答をまとめた。

  アンケートでは、まず、2023年において各社の事業を取り巻く経営環境がどのように推移したかを聞いた(グラフA―1参照)。集計の結果、「良かった」(7社)と「どちらかというと、 良かった」(7社)が合わせて?%を占めた。これに対して、「悪かった」(3社)と「どちらかというと、悪かった」(11社)も計32%を占め、両回答が拮抗した。 最多は「良くも悪くもなかった」(16社)で全体の36%を占めた。
 記述式で聞いた、経営環境が良好だった主な理由は、「コロナ禍の社会的制限がなくなり、顧客が集まる機会を創出できた」「新商品・新サービスの投入で、 会員の期待感が高まった」「エグゼクティブチームの刷新にともない報酬プランが改定され、より早い報酬獲得、ランクアップにつながった」「親会社による経営統合で経営陣が強化された」などが寄せられた。

(続きは2024年1月4日号参照)