消費者委員会 消費者法制度のパラダイムシフト検討へ

保険金申請サポートの差止訴訟、提起
契約条項に平均損害額超える解約料


 消費者委員会は11月8日の第415回本会議で、消費者の関わる取引を幅広く規律する消費者取引全体の法制度のあり方などを検討する下部組織の設置を決めた。 消費者庁の有識者会議が7月にまとめた報告書を踏まえ、首相の諮問を受けて設置する。今後は、メンバーの選出と開催スケジュールの検討を進める。 第一回の会合は「早ければ年内に開きたい」(消費者委員会事務局)としている。
 下部組織の名称は「消費者法制度のパラダイムシフトに関する専門調査会」。超高齢化、デジタル化の進展といった消費者を取り巻く取引環境の変化に対応するため、 「消費者の脆弱性」への対策を基軸として、消費者が関わる取引を「幅広く規律する消費者法制度のパラダイムシフトについて検討」(諮問書より)することになる。
 専門調査会で基本的な考え方をまとめていくテーマの候補には、消費者取引を幅広く規律する消費者取引全体の法制度のあり方、 法的強制力をもつハードロー的手法とそれ以外のソフトロー的手法や民事・行政・刑事法規定などの手法をコーディネートした実効性の高い規律のあり方、 デジタル化にともなう技術の進展が消費者取引環境に与える影響などがあがっている。

(続きは2023年11月23日号参照)