東京都・2022年度の「消費者相談件数」
訪 販…13%減、上位に「屋根工事」の点検商法
マルチ…1千件下回る、「情報商材」が半減
東京都が9月13日までにまとめた2022年度の「消費生活相談年報」によると、販売購入形態別の相談件数(苦情・問合せ・要望の合計)は、 前年度比で「訪問販売」と「マルチ(まがい)商法」のいずれも減らした(グラフ参照)。減少幅は訪販が二ケタ減で、マルチは過去10年で最少だった。相談傾向は、 訪販で屋根工事や水回り修理など住宅設備関連のトラブルが目立ち、マルチは情報商材などが上位に入った。年代は訪販で70歳以上、マルチは20歳代が中心だった。
屋根工事10%増
相談の多かった商品・役務の上位3品目は①工事・建築・加工②修理・補修③役務その他――で、すべて住設関連。順位は前年度と変わらなかった。
前年度比と件数は①が0.6%増の2539件②が14.0%減の1346件③が27.5%減の926件。①~③で訪販全体の47%を占めた。
①の上位3品目は、点検をきっかけとした「屋根工事」が1557件、「衛生設備工事」が273件、「塗装工事」が191件。ワーストの「屋根工事」は10.0%増で、 〝屋根瓦がずれてる〟〝近所で工事をしていたので訪問した〟等と告げて訪問する点検商法の手口が多いとしている。
②はトイレのつまり解消修理など、③は廃品回収サービスや火災保険などで住宅の修理ができると謳う業者による保険申請代行サービスに関する相談などが多かった。
「マルチ(まがい)商法」は25.5%減の873件で、3年連続の減少。過去?年で最少となり、初めて1000件を下回った。
(続きは2023年10月12日号参照)