ダイレクトセリング化粧品 注目される地域密着型施策
〝アフターコロナ〟で活性化
独自の美容ノウハウを活用
ダイレクトセリング化粧品分野では、コロナ禍を通して従来のリアル施策と、デジタルツールを活用したオンライン施策を両軸としたハイブリッドのビジネスモデルが定着した。 社会全体が「アフターコロナ」へ向かう中、これまでのトレンドであった、ニューノーマルに対応したアイテムと同時に、コロナ禍前のニーズ回復を見越した製品開発も活発化してきている。 また、セミナーやイベント等も、リアル、もしくはハイブリッド開催が通常となってきた。そのような中、地域密着型の施策にも再開の動きがみられる。多様化したライフスタイルや価値観、 さらには地域の事情に合わせて、より細やかな事業を展開することで、需要の掘り起こしを測っている。
温泉宿とコラボ ウェルネス体験
「美肌ウェルネス」プロジェクト(ポーラ)
今回、島根県との連携協定によって始まった施策は、「美肌ウェルネスプロデュースプロジェクト」は、宇宙ビジネスアイデアコンテスト「S―Booster2019」において、ポーラ・オルビスグループが「美肌ウェルネスツーリズム」 で受賞したことをきっかけとしている。美肌ウェルネスツーリズムの事業化に向けて顧客のウェルビーイングと地方創生を両立する活動を開始。活動の一環として「美肌ウェルネスプロデュースプロジェクト」を開始した。
プロジェクトでは、島根県と連携して美肌泉質を分析した宿にヒアリングした結果を踏まえ、希望する宿に対して、「肌科学のプロ」の視点でそれぞれの宿ならではの特長ある泉質をベースとした美肌ウェルネス体験プログラムの提供を行う。 第1弾として、温泉の美肌効果に着目した島根県の「はたご小田温泉」(出雲市)、「なにわ一水」(松江市)への導入。プログラムでは、「各宿のお湯の美肌作用に合った入浴法」と、 「お湯に合ったスキンケア化粧品での湯上り後の肌ケア」を組み合わせ、宿ごとの魅力を実感できる体験を提供する。スキンケア品は、バラエティ豊かな自社グループの製品から選び、プログラム内容、使用製品、 導入形態、導入時期は宿ごとにカスタマイズされる。 「美肌ウェルネスプロデュースプロジェクト」ではまた、地域の自治体などと連携することで、観光事業者には、観光資源の魅力を、肌科学研究の視点から再発見することを支援する。
サロンの地域密着性強化
(続きは2023年10月12日号参照)