海外MLM短信 22年の韓国市場

4%増加、過去最高5.4兆ウォン 報酬取得者数は6年連続減

 韓国FTC(公正取引委員会)が7月26日までにまとめた2022年の韓国の多段階販売(MLM、連鎖販売取引)市場は、 総売上が前年比4.5%増の約5兆4166億2400万ウォン(付加価値税含む、約5509億円)だった。2年連続の増加で、 過去最高だった19年(約5兆2284億ウォン)を上回った。総売上は15年に初めて5兆ウォンを突破。その後は、 コロナ禍の影響を強く受けた20年(約4兆9850億ウォン)を除き、5兆ウォン台を維持している。
 調査対象企業数は今年4月時点で営業実態のあった112社で、前年調査より9社減。過去5年は18~19年の各130社をピークに減少が続く。 22年は7社が新規に事業登録した一方、16社が登録解除で廃業した(解除期間は22年5月~23年4月)。
 売上上位20社(表参照)の総売上に占める構成比は87.7%で、前年比は0.3?拡大。20社の合計売上は4.8%増で、 総売上の増加率を0.3?上回った。
 登録販売員の総数は705万6961人で、3.4%減。5年連続の減少で、過去最多だった18年 (約903万人)に対して200万人近い減少となった。
 なお、FTCは、複数の会社に重複登録するケースを踏まえ、実際の人数は総数より少ないとしている。 ビジネス会員にあたる、 後援手当(ボーナスやコミッション)を受け取った販売員の総数は137万432人で、2.1%減。こちらの減少は6年連続で、 ピークだった16年(約164万人)に対して約27万人の減少。

    (続きは2023年8月10日号参照)