消費者委WG 不意打ち型「チャット勧誘」、規制を提言へ

取引対策課は慎重意見、
「用例のない用語」


 SNSやメッセージアプリのチャット機能を利用した勧誘・契約トラブルがすき間事案化している問題で、 特定商取引法による規制のあり方を検討していた消費者委員会の「デジタル化に伴う消費者問題ワーキング・グループ」 (以下WG、座長=後藤巻則早稲田大学大学院法務研究科教授)は7月20日までに、 不意打ち性があるチャットを利用した勧誘に対して電話勧誘販売と同等の規制や民事ルールの導入を求める報告書をまとめた。 8月を目途に正式に公表された後、消費者委員会として報告書の内容を踏まえた建議等の発出を予定する。一方、 特商法を執行・企画・立案する消費者庁取引対策課は、同法によるチャット勧誘の規制が慎重に検討されるべき旨の意見をWGで述べた。
 7月20日に開催した第15回のWGで報告書の原案を議論し、おおむね合意した。原案から大きな内容の修正はない見通し。 消費者委員会としての建議等の発出の仕方は、今後の本会議で議論していく。WGは昨年8月にも、 SNS上での勧誘等を端緒とするトラブルへの特商法の執行強化などを提言。同9月、消費者委員会としての要請を建議にまとめている。

(続きは2023年8月10日号参照)