トップインタビュー ヤングリヴィング、中川利光氏 ㊤

  ヤング・リビング・ジャパン・インク(東京都渋谷区)の22年12月期売上は微増となった。原料・輸送費高騰を理由とした製品の値上げは、影響をほぼ回避。 前期に悩まされた在庫不足を解消し、主力のエッセンシャルオイルや果実ドリンク、CBD製品が順調に推移したという。 1年前に着手したインフルエンサー育成プログラムも成果を出しつつある。中川利光支社長に話を聞いた。
(インタビューはオンラインで2月9日実施)

22年度は売上微増、値上げの影響「ほぼなし」
インフルエンサー育成、フォロワー数10倍も


▲中川利光 支社長

営業益二ケタ増管理費を見直し

―――前期(=22年12月期)の実績を伺いたい。売上高は。
 「具体的な金額は非公開としたいが、昨年対比で微増。第1四半期は想定よりスローなスタートになったが、第2四半期以降は、 キャンペーンやプロモーションの効果もあって順調だった」

  ―――損益は。
 「管理費を厳格に見直したことで、営業利益ベースで二ケタ増となった。一昨年の春にオフィスを移転したのに続いて、 昨年は倉庫の移転と配送委託先の切り換えを行った」

  ―――会員数や購入単価はどうだったか。
 「アクティブの会員数は、ほぼフラットに推移した。客単価は上期に比べて下期がやや高めとなった」

  ―――第1Qがスローだったという理由は。
 「毎年3月~9月に実施している(旅行招待企画の)バケーションチャレンジの影響はあったと思う。招待先として米ユタ州の自社農場や本社を発表したところ、 大きな反響があり、招待条件の達成を目指す会員が3月の企画開始まで新規登録を〝貯める〟動きがみられた」

  ―――コロナ禍で過去3年は渡航を見送り、招待権利をボーナスに振り替えてきた。
 「今年は行く予定。昨年の条件達成者を6月に招待する」

 

果実飲料の定期購入プロモ、売上4倍に

―――好評だったプロモーションは。
 「9月~12月の4カ月間、『(果実ドリンクの)ニンシアレッド』の4本パックの定期購入を続けると、 継続月数に応じて『ニンシアレッド』を最大7本プレゼントする企画を実施したところ、通常の約4倍の売上につながった」

  ―――他の製品の売れ行きは。
 「新製品は『(1食置き換え栄養食の)バランスコンプリート』が、今も変わらず好調。CBD製品も売上の成長が続いた。CBDは、 一昨年より進めている化粧品から食品へのグレード切り替えで、『飲んでも大丈夫』と伝えられることも好材料だった」

  ―――主力のエッセンシャルオイルの売上構成比は。
 「全体の約7割。以前に比べて大きな変動はない」

  ―――前々期(=21年12月期)は在庫の確保が難しい状況に見舞われていた。前期はどうだったか。

(続きは2023年2月16日号参照)