新年特集企画・トップに聞く2023年の展望 モデーアジャパン 大井盛夫社長
顧客体験の強化で日本流の〝ソーシャルリテール〟を実現
大井 盛夫 社長
―――今期(=22年12月期)の売上見通しは。
「具体的な数字は非公開だが、今のところ前年並みを見込んでいる。4月に定期購入の仕組みを『VIPメンバー』という新しいプログラムに切り替え、 価格割引のメリットを大幅に高めた。この刷新で客単価に多少の低下が見られたものの、ソーシャルマーケター(=ビジネス会員)とカスタマー (=愛用会員)による注文の件数や量は、コロナ禍が続く状況においても順調に推移した」
―――新規登録の状況は。
「ソーシャルマーケターとカスタマーのどちらも昨年に比べると微減。ただ、『VIPメンバー』を始めたことで登録後の注文維持率が上昇した。 そのため、アクティブベースの顧客数は昨年とほぼ変わらない。安定した経営を出来ていると考える」
―――新規に影響した要因をあげると。
「やはり、国内経済全体の冷え込みや物価高の影響はある。コロナ禍の影響も多かれ少なかれ続いている。 1~2年目に比べると公的な行動制限が減ったとはいえ、年配の方は、コロナ前のような活動を行うことに対して、ちょっと足が止まっている印象がある。 一方で、秋頃から比較的若いグループのビジネスが活性化しており、来年にかけて成果を期待できると思う」
定期購入率 2割 → 5割に
「eコマースという大きな市場で一般消費者に訴求し、商圏を広げていくため。当社は〝(一般消費者の開拓・獲得を重視する) ソーシャルリテール〟の推進を掲げており、(本社の)アメリカは昨年、消費者にとっての利便性をさらに高める〝ソーシャルリテール NextGen〟政策を打ち出した。そのアメリカは売上の8割以上をカスタマーからの注文で占めるが、日本はまだ半分ほどに過ぎない。 よりカスタマーに軸足を置いた取り組みが求められていた」
―――「VIPメンバー」の開始と同時に主要製品の値上げを行った。
「原料費や輸送費の高騰で、値上げが必要な状況だった。割引率を高めた分で値上げの影響を吸収しようと考えた。結果的に、 うまくバランスが取れたと分析している」
―――「VIPメンバー」を始めた後、定期購入の利用率は。
「現在は約5割。『VIPメンバー』を始める前は2割弱だったので大幅にアップした。浸透のスピードも早く、 4月に始めて4~5カ月で5割近くまで達した。うまく制度がはまったと言えると思う」
「VIPメンバー」の 開始後、
定期購入の利用率や注文維持率の
大幅な向上を達成した
(写真は「VIPメンバー」の
申し込みサイト)
3カ月目維持率7~9ポイントの上昇
「『VIPメンバー』となっているソーシャルマーケターの場合、半数が該当する(注文件数ベース、22年10月時点)。 購入されている製品は売れ筋と大きく変わらない。ボーナスの関係ないカスタマーは、5%の割引を受けられる1~3アイテムの定期購入が一番多い」
―――上昇がみられたという維持率は。
(続きは2023年1月5日号参照)