米ニューエイジ買収したア社の旧経営陣2人と前CEOを提訴

顧客管理ソフトウェアの権利侵害など主張

 日本の民事再生法に相当する米連邦破産法第11章の適用をデラウェア州連邦破産裁判所に申請し、経営再建中のニューエイジ・インク (以下ニュ社、米ユタ州、エド・ブレナン暫定CEO)とグループ3社は10月7日、2年前に買収したアリックスLLC(以下ア社、 米ユタ州)の旧経営陣2人とニュ社前CEOの計3人によって、買収に関する重要情報の不適切な開示やニュ社の保有する権利・ 財産を侵害する行為があったとして、3人を同裁判所に提訴した。旧経営陣の一人が設立した会社への移動をニュ社会員に働きかけたと主張。 ニュ社が公正な市場価格を上回るライセンス料を支払っていた会社のソフトウェアの中身は、ニュ社が権利をもつア社ソフトウェアと実質的に同じもので、 この不適切な支払いが財務状況の悪化と破産法申請の一因になったとしている。

受託者責任、営業秘密法違反を主張

 ニュ社が損害賠償等を求めて提訴した3人は、ア社の創設者でCEOだったフレデリック・クーパー氏、ア社の社長だったマーク・ウィルソン氏、 ニュ社のCEOだったブレント・ウィリス氏(今年1月辞任)。買収後、クーパー氏はニュ社取締役、ウィルソン氏はニュ社グループ社長に就任していた。 買収の話は20年2月頃にア社から持ち掛けられ、同年11月に手続きを完了した。
 クーパー氏が設立し、ニュ社とライセンス契約を結んでいたKwikclick社(以下K社、米ユタ州、マット・ウィリアムズ社長)も提訴した。
 訴状では、クーパー氏とウィルソン氏の2人がニュ社に対して負う受託者責任に背き、ア社の買収やK社とのライセンス契約に関わる情報を適切に開示せず、 ニュ社の資産や機密情報を不適切に利用したと主張。機密の流用はユタ州統一営業秘密法違反に該当するとしている。
 ウィリス氏は、K社とのライセンス契約に伴うリスクの評価やクーパー氏による利益相反行為の調査を十分に行わず、 独立取締役の承認を得ずに手続きを進めたなどとして、やはり受託者責任に反したとされている。

2年間の競業禁止契約への抵触も

 買収時の条件には、ア社が米FCPA(連邦海外腐敗行為防止法)に抵触していないことが含まれたが、21年8月までに、 ア社の国際的ビジネスプラクティス≠ノ関わる同法違反疑いが浮上。米SEC(証券取引委員会)の調査対象となっていた。 1100万ドル以上あるとされたア社の運転資本は、実際は1800万ドルのネガティブだったという。
 クーパー氏とウィルソン氏は、買収が成立した20年11月、2年間の競業禁止契約に同意していたのに、これに反したと訴状で主張。

(続きは2022年10月27日号参照)