東京都の2021年度「消費者相談件数」

訪販…過去10年で最多、上位は「屋根工事」「詰まり解消」

マルチ…過去10年で最少、「情報商材」「化粧品」が増加

 東京都が10月6日までにまとめた2021年度の「消費生活相談年報」によると、販売購入形態別の相談件数(苦情・問合せ・要望の合計)は、 「訪問販売」が過去10年で最多を記録した一方、「マルチ(まがい)商法」は最少となった(グラフ参照)。 相談の傾向は、訪販で屋根工事や水回り修理など住宅設備関連の相談が目立ち、マルチは情報商材と化粧品が上位に入った。年代は、 訪販で60歳以上が約46%を占め、マルチは20歳代が半分を占めた。
 「訪問販売」の相談件数は前年度比11.1%増の1万1671件で、2年ぶりに増加。過去10年は、16年度を除いて1万件台で推移していたところ、 初めて1万1000件台にのせた。
 相談の多かった商品・役務の上位3品目は@工事・建築・加工A修理・補修B役務その他で、すべて住宅設備関連。順位は前年度と変わらず。
 前年度比と件数は@が19.1%増の2524件、Aが19.3%増の1565件、Bが5.0%増の1278件。 @〜Bで訪問販売相談全体の46%を占めた。
 @の上位3品目は、点検をきっかけとした「屋根工事」が1416件、「衛生設備工事」が329件、「塗装工事」が207件。 ワーストの「屋根工事」は過去最高の件数で、前年度比は約30%増。20年度の約60%増に続いて大きく増やした。 504件だった18年度との比較は2.8倍。

(続きは2022年10月20日号参照)