ジャノメ訪販事業の撤退決定、全直営支店を閉鎖

退職者数は約400人、再編費で特損16億円

▲来年3月末までに訪販事業から
   撤退すると公表

 ジャノメ(旧蛇の目ミシン工業、本社・東京都八王子市 齋藤真社長)は9月30日、同日の取締役会で家庭用ミシンの訪問販売事業からの撤退を決定したと公表した。 同事業の活動拠点である直営支店は全店を廃止。撤退にともなう退職者数は、正規および非正規の従業員が計約400人となる見通し。 撤退手続きの完了は来年3月31日を予定する。

廃止店舗は68カ所

 撤退の理由について、月掛予約・月賦販売などの従来の販売方法の旧式化、ミシンの低価格化、販売チャネルの増加などをあげ、 「事業の収益環境は悪化の一途を辿って(いた)」「直営支店による訪問販売のビジネスモデルは機能しなくなったと判断(した)」(発表より)としている。
 撤退後の国内の主な販路は、代理店への卸と学校向け販売の2ルートとなる。訪販事業の22年3月期の売上高は「非公表」(総務部総務広報グループ)。 ミシンの国内販売台数は同期で「18万台」(同)という。
 廃止する直営支店の数は全国で計68店。店舗数の多い上位3エリアは関東地区が19店、北海道・東北地区が11店、関西地区が10店。 直営支店で販売した製品のアフターサービスは、同社とグループ会社のジャノメサービス(東京都八王子市)で対応していく。ジャノメサービスの拠点数は全国17カ所。
(続きは2022年10月13日号参照)