消費者委員会の「デジタル消費者問題ＷＧ」
ＳＮＳ端緒の勧誘トラブル 賛同多数、通信販売の〝特別類型〟規制案に
〝第三者〟の不当勧誘・広告、厳正執行要請も
ＳＮＳやメッセージアプリを端緒とした勧誘・契約にともなう消費者被害が、特定商取引法をはじめとする現行の消費者法で
〝すき間事案〟化している問題を踏まえ、その防止策等を検討している消費者委員会の「デジタル化に伴う消費者問題ワーキング・グループ」
（以下ＷＧ、座長＝後藤巻則早稲田大学大学院法務研究科教授）は、６月３日に開催した第６回会合で、
特商法上の通信販売の〝特別類型〟と見做して規制を強化するアイデアなどについて意見交換し、議論をさらに深めていく方針を確認した。
電話勧誘販売の類型として法解釈を明確化する案も審議されたほか、
ＳＮＳ等で儲け話をもちかける第三者に対する厳正な法執行を求めていく意見が賛同を集めた。ＷＧは２月の発足。
今後も会合を重ね、８月頃を目途に一定の結論を得る予定。
電話勧誘販売と位置付ける案も
第６回会合では、過去の会合で議論してきた若者を中心とする〝副業マニュアル商法〟等のデジタル消費者被害の現状と法的な課題を踏まえ、
トラブルのプロセスを①販売業者等からのＳＮＳメッセージによる勧誘②無料通信アプリ等の電話による高額契約の勧誘
③第三者による不当な広告・勧誘の３段階に区分け。
その上で、①については、ＳＮＳのメッセージやＷＥＢサイトの表示に対して特商法の通信販売規制の誇大広告禁止規定の厳正な執行が求められるとともに、
消費者安全法に基づく積極的な注意喚起が重要との考え方を共有した。
（続きは２０２１年６月９日号参照)
