ビットマスターが第4回債権者集会

83億円相当の BTC探索継続、警察に協力要請


財団預金残高4億円、負債総額の4%に


 破産手続き中の仮想通貨MLM「ビットマスター」(以下ビ社、鹿児島市)の第4回債権者集会が4月27日、東京簡裁内で開かれ、 破産財団の預金残高が昨年10月の第3回集会時点から増え、負債合計の4.1%に達している状況などが報告された。今後は引き続き、 取り出し不能となっているビットコイン(BTC)の探索や貸付先からの債権回収に努める方針が示された。次回集会は11月9日の予定。
 第4回集会で報告された預金残高は約4億2200万円、負債合計は約102億3500万円(3月31日時点)。 残高は、前回集会で報告された約1億7400万円から約2億4800万円のプラス。 負債は約2億900万円のマイナスとなった。負債の99%はMLM会員に対する一般債権で、うち85%は会員が所有権をもつ未払いBTCで占める。 会員の一般債権数は1万8495件。
 残高の増加は、ビ社元代表と関係会社の「BMEX」(以下B社、破産手続き中)元代表の名義で保有されていた、 カナダのマイニング機器開発会社の株式の売却益によるもの。前回集会後に買い手との交渉がまとまり、約306万カナダドルで売却。 管財人が管理する口座への入金ベースで約2億7400万円を回収した。
 取り出し不能となっているBTCは、ビ社からB社に管理を委託していた約1651枚分で、第4回集会開催日の相場で約83億2100万円相当。 B社が管理するレジャーナノ端末内からBTCを取り出すのに必要なパスワードやバックアップ用のコードを記憶していたパソコンが、 19年8月の事務所火災により故障し、専門業者への依頼で回復を試みていた。

(続きは2022年6月2日号参照)