アンビットエナジー 日本撤退を決定、電力販売5月末で終了

顧客6万人に影響、契約切り替え要請
電気小売りMLMのアンビット・エナジー・ジャパン(所在地・大阪市北区、ステファン・ワーグナーカントリーマネージャー)が4月5日、 日本市場撤退の決定を会員へ告知した。これにともないカスタマー(=愛用会員)、コンサルタント(=ビジネス会員)の新規登録申し込みの受け付けを停止。 既存会員への電力販売は5月末で終了することから、同月末までに電力供給の契約先を他の電力会社に切り替えるように呼び掛けている。
 日本市場撤退は同社の公式フェイスブック(FB)と公式WEBサイトで明らかにされたもの。
 4月5日付のFB投稿で「(日本事業の)戦略的な見直しを行った結果(中略)日本のエネルギー市場から撤退することを決定しました」と告知。撤退の理由として、 2月24日に始まったロシアのウクライナに対する軍事侵攻の影響で日本国内の新電力市場の環境が「さらに悪化」したことや、「天然ガスの供給不足により、 電力価格は大幅に上昇」したことをあげている。
▲4月6日付でWEBサイトに掲載した
   「電力会社の切り替えのお願い」の中で、
   日本事業を終了する5月31日までに
   電力小売供給の契約先を他の電力会社に
    切り替えるように呼び掛け
 これにより「お客様やコンサルタントの皆様が期待する価値や経験を提供し続けることは極めて困難な状況に至りました」として、5月末の電力販売終了後は、 夏に清算事務に着手するとしている。
 同6日にはWEBサイトに「電力会社の切り替えのお願い」と題する文書を掲載。 ここでは撤退の理由を「昨今の国際情勢をめぐる資源価格の著しい高騰」などと説明するとともに、他社への同社の売却は行わない旨を述べている。

2カ月分の報酬6月に支払いへ
 文書では、5月31日で同社と顧客の間で結ばれた電力小売供給契約を解除するため、できるだけ早く顧客自身で他の電力会社へ契約を切り替えるように呼び掛け。 切り替えない場合、電気の供給が停止する可能性があるとしている。

(続きは2022年4月21日号参照)