ダイレクトセリング化粧品 活況呈する美白市場
コロナ禍でも根強い人気 ニューノーマル対応の新機能も
3年目を迎えたコロナ禍の中、外出機会の減少やテレワークの増加など社会経済活動の変化を受けて、
化粧品市場ではユーザーの購買行動の多様化が顕著にみられる。特に、メーク品は、リップ関連の需要が減少したものの、
〝マスク映え〟するアイメーク関連の人気が高まっており、各社が力を入れている。スキンケア品に関しては、
外出の有無に拘らず肌をケアする必須アイテムであり、引き続きエイジングケアと美白が2大人気カテゴリーとして市場をけん引している。
一方、スキンケア市場においてもコロナ禍の影響は大きく、春から夏にかけてニーズが高まる美白関連においても、
ニューノーマル対応の機能を採用した新製品などが相次いで投入されている。
マスク着脱による温度差に着目
ポーラは、美白ケアブランド「ホワイトショット」の新製品として、温度差がある環境に着目した処方設計を採用した
「ホワイトショットクリームRXS」(50グラム・税込1万3200円)を7月に発売する。化粧品市場では開発競争の結果、
近年は新規成分や複合機能で訴求する傾向が強まっている。「ホワイトショット」は、2019年に日本国内では10年ぶりとなる新規美白有効成分
「PCE│DP」を配合したラインナップを展開し、苛烈な市場競争において差別化を図ってきた。
▲マスク肌荒れにも着目した
「ホワイトショットクリームRXS」
(ポーラ)
「ホワイトショットクリームRXS」は、季節の変わり目、マスクの着脱時などの「温度差がある環境」が、人の肌に影響していたことに着目。
同社が行った実験によると、ヒトの皮膚温は、夏や冬は冷暖房環境下と室外で約10℃近くも変化するという。
また、マスク着脱時でも約5℃近く変化しており、「温度差ストレス」が日焼けや肌荒れしやすい原因になっていることが分かった。これに対して、
新配合したオリジナル複合成分「PCE│DP EX」は、温度差ストレスによるメラニンの過剰生成をストップするとともに、
メラニン排出停滞を解消し、肌荒れ等をケアする。また、肌荒れを防ぎ、肌に透明感をもたらすオリジナル複合成分トラネキサム酸RXS
(有効成分トラネキサム酸、美容成分エンメイソウエキス、サンザシエキス)や、肌の糖化に着目したオリジナル美容成分のYACエキス、
EGクリアエキスなどを配合した。
処方では新たに、皮膚温の急激な変化から肌を守ることを目指し、うるおいをすみずみまで届ける「温度差シールド設計」を採用。
高含水のオリジナル油中水剤型を採用することで、シールド層が水分を肌内へ届けながら、保護膜を形成する。
また、美容成分配合の水分を肌に届けて肌のうるおいをシールド層で守る。これらによって、肌表面と角層内に水分をキープし、
温度変化が激しい環境下でも皮膚温の急激な変化から肌を守る。
同商品はまた、温度差が激しくなる要因でもある地球温暖化への対応も強化し、
既にホワイトショット製品で取り入れているWEBパンフレットや森林認証紙の採用に加え、新たに、
容器ではバイオマスPETやバイオマス粘着剤の採用した。商品外箱では紙使用量を削減するとともに、バージンパルプ使用量を削減した。
このほか、使い心地に関しては、「ちゅるん」「ぱしゃ」「するん」とオノマトペを用いた表現で「スプラッシュシールド感触」を訴求している。
国内での販売のほか、美白ニーズが高いアジア地域でも積極的に展開する。
独自成分配合で差別化図る
ノエビアは、5月5日に薬用美白美容液「ノエビア バイオサイン 薬用ブランボーテ」(40グラム・税込1万9800円)を発売する。
(続きは2022年4月21日号参照)