「紐づけリンク」で愛用開拓 MLMのデジタルマーケティング
紹介者は販売実績に反映、キャッシュバックも
個々の会員、販売員に紐づいた固有リンクを用い、愛用者の獲得を図る取り組みがMLM各社の間で広がっている。 URLやQRコードの形で一般消費者にリンクを提供。通常価格からの割引やポイント還元といった特典を用意し、紐づいた紹介者にはMLMボーナスへの反映、 キャッシュバックなどを行う。4社の事例を紹介する。
ライフバンテージジャパン(東京都目黒区)は昨年11月、紹介者と紐づいた「LVリンク」を経由して愛用会員登録すれば、 初回注文で割引を受けられる「フレンズ&ファミリーディスカウント」プログラムを開始した。その後、リンクを経由した新規は月平均200件、 初回注文売上は同約300万円に拡大(9月時点)。前期(12年6月期)は愛用会員の登録数自体も前年比で約4%増やしており、一定の効果をあげたと分析している。
プログラムは愛用会員による愛用会員の開拓が目的。このため、リンクを提供・利用できるのは愛用会員のみ。登録・注文につながった場合、 紹介した愛用会員のアップラインにあたるビジネス会員の実績に反映はされるものの、割引の特典は愛用会員に限られる。
(続きは2021年11月4日号参照)
▲URL、QRコードの形で「紐づけリンク」を提供し、
愛用者の獲得を図るMLMが増えている
(写真はライフバンテージの「LVリンク」の説明)
昨年5月、個々の会員に紐づいた「製品ランディングページ」(以下LP)の提供を始めた ナチュラリープラス(東京都港区)は、対象製品を徐々に拡大。
これに合わせ、LPの作成件数も増やしてきた。愛用者の獲得を図るMLMが増えている
(写真はライフバンテージの「LVリンク」の説明)
LPでは製品の特徴を写真、図解で分かりやすく紹介。会員は、LPに個々の情報を埋め込んだアフィリエイトコードを自身の専用ページで作成できる。
事前の了承の下、コードをURL形式等で伝えられた消費者は、LPから直接注文することが可能。注文を定期購入に設定すれば、一般価格より安い会員価格で購入できる。
(続きは2021年11月4日号参照)
タッパーウェアブランズ・ジャパン(東京都千代田区)は今年5月より、「e―TUPリンク」と呼ぶ販売員固有のリンクの提供をスタート。 ポイント還元や販売実績との連動で、ユーザー開拓に力を入れる。
リンクは「ソーシャルセリングe―TUP」プログラムのツールとして導入。提供を受けた消費者が、 リンクをたどって公式ショッピングサイトの「e―TUP」で同社製品を購入すれば、購入額の?%がポイント還元される。リンクを経由しない一般購入の還元率は2%のため、 販売員の紹介を受けたほうがお得となる。
注文につながった販売員には、対面販売と同様、小売差益を還元するとともに販売実績へ繰り入れる。「e―TUP」での年間注文額が2万円以上に達した自身の顧客は、 昇格実績の一部としてもカウントする。
(続きは2021年11月4日号参照)
昨年12月に「スマートリンク」を導入した アリックス・ジャパン(東京都港区)では、新規の愛用会員のほとんどがリンクから登録、注文を行うようになった。 昨年11月〜今年8月の行政処分期間中、愛用会員に特化したリクルートを推奨したこともあって、現場で活用が進んだ。
リンクは、バックオフィスの顧客管理ページで作成が可能。リンクに紐づいた会員がお勧めしたい製品、個数を自由にセッティングできる。
(続きは2021年11月4日号参照)