ジャパンライフ第6回債権集会 配当の可能性「生じた」、消費税22億還付で

被害弁護団 「救済基金、早くやるように要請」

 破産手続き中の「ジャパンライフ」の6回目の債権者集会が7月 28日、東京地裁の債権者等集会場で行われ、 破産管財人からオーナー商法の被害者らに配当の可能性が生じたこ とが報告された。契約 無効を理由に約22億円の消費税が還付されたことが理由。一方、被害者弁護団は、さらな る被害回復のため、多数の被害者が利用を申 請した日本訪問販売協会の「訪問販売消費者救済基金(以下救済基金)」に対し、 早期の給付を求めていく考えを示した。7回目の集会は来年2月1日。
 第6回集会では、7月21日時点の回収費用 差し引き後の通帳残高を約26億8601万円と報告。 昨年12月の第5回集会で報告した額を約20億2360万円上回った。  清算事業年度2期分の消費税の税務申告の際、 消費税の還付を申告。東京国税局との協議により、第5回集会の後、 2期分で計約20億1694万円の還付金を回収した。
 他の資産は、第5回 集会の後、所有不動産 の処理をすべて完了。 2物件を残していたが、 売却困難のため放棄したという。未返還の在庫も、 和解した主要代理店から290万円の支払いを受け、 全額の回収を終えた。売掛金等は、債権回収会社への委託で約100万円を回収した。
 これに対して、 公租公課と労働債権を除い た債権の総額は約15 95億8125万円と 報告。同額の99%以上 をオーナー商法被害者 らの債権が占める。 公租公課と労働債権の合計は約5億1347万円で、同額を通帳残高が上回ることから、 「配当の可能性が生じた」として、5月末までに債権届出書等を発送していた。 発送数はオーナー商法の債権者に対して約8000件で、これまでに8割から返送を受けたという。
(続きは2021年8月12日号参照)