アンビット・エナジー・ジャパン トップインタビュー ㊤
電気小売りMLMのアンビット・エナジー・ジャパン(所在地・大阪市北区) の業績が好調だ。17年4月に小売電気事業者として登録し、同年7月より事業を 開始。4年目となる20年12月期は過去最高の約70億円を売り上げ、直近の顧客数 は7万以上に達する。今年初頭に起きた電気調達価格急騰の影響も乗り切りつつ あるという。カントリーマネージャーのステファン・ワグナー氏に話を聞いた。 (インタビューはZOOMで5月28日実施)
ステファン・ワグナー
カントリー マネージャー
―――20年12月期の業 績について伺いたい。 売上高は。
「8%の成長を果た し、約70億円を売り上 げた。売上としては過 去最高。欲を言うと、 もっと上を目指せたか もしれないが、まずは 良い結果だったと言え ると思う」
―――利益は。
「具体的な数字は開 示できないが、増益。 他の新電力と同水準の 黒字だった」
―――コロナ禍にとも なうコストの変動は。
「コロナになる前よ り抑えられた。一つは、 社内のオペレーション をより効率化したこ と。もう一つは、昨年、 電力の買い付け価格が かなり安い時期があっ たこと。この2つが大 きい。 一方で、マーケティ ングにかかわる費用 は、前期(=19年12月 期)と比較してほぼフ ラットだった。例えば、 出張の頻度が少なくな った代わり、浮いたお 金はバーチャルのシス テムに投資した。社員 は全員、昨年3月から 在宅勤務に移ったが、 交通費がかからない代 わりに在宅勤務手当を 出している」
―――現在のアクティ ブな顧客数は。
「カスタマー(=愛 用会員)は7万人以上。 コンサルタント(=ビ ジネス会員)は、ほと んど活動がない方を除 くと、2000~30 00人くらい」
―――新規登録数は。
「月によって変動は あるが、均すと、カス タマーは月1500人 くらい。コンサルタン トは、キャンペーンの 有無等で変動が大き い」
―――コロナ禍となる 前に比べて、新規の増 減は。
「カスタマーが解約 する比率は、昨年は一昨年に比べて改善し た」
―――改善の要因は。
「大きく3つをあげ られる。一つは、コー ルセンターのトレーニ ングを強化して、問い 合わせにしっかり応答 できるようになったこ と。お客様の安心感に つながったと思う。2 つ目は、コールセンタ ーのエージェントに、 お客様の継続率を高め るためのプログラムツ ールをいくつか用意し たこと。これが有効に 働いたと思う。
(続きは2021年7月1日号参照)