ニュースキンジャパン 小林和則社長に聞く「戦略と見通し」㊤
コロナ禍においても 成長スピードを増して いるニュースキンジャ パン。好調の背景や取 り組みの狙いを小林和 則社長に聞いた。(イ ンタビューはZOOM で5月31日実施)
小林 和則 社長
―――前期(20年12月 期)の実績について伺 いたい。
「通期の売上は3. 2%の増収だった。コ ロナ禍の影響で第1四 半期(20年1~3月) はスローなスタートだ ったが、1度目の緊急 事態宣言が出たあたり から徐々に加速が始ま った。今年の第1Q (21年1~3月)もそ のままの勢いを維持で きた」
―――前期の利益は。
「売上が高まったこ とで、利益も利益率も 良かった。(米国の) 本社が把握している日 本の税引き前利益率 は、過去5年で6%ほ ど改善している。昨年 は、(日本の)本社と 東京エクスペリエンス センターの移転費用が かかった一方で、コロ ナ禍で出張やオンサイ トのイベントが見送ら れた。旅費・交通費、 会場費が削られ、全体 としてコストセービン グが図られた。今年の 利益率はさらに良くな ると思う」
―――今期 (21年12月 期)の売上 の見通し は。
「今のところ、第2 Q(21年4~6月)も 順調に推移している。 『(新型美顔器の)ブ ースト』の発売もあっ て二ケタ増だった第1 Qほどの成長はないだ ろうが、それでも今の マーケットの状況から すれば十分な成長を見 込んでいる。下期でよ ほどのことがない限 り、通期の成長は間違 いない。だから今年は もう、昨年のうちに決 めたプランに沿って粛 々とやっていくだけ。 今は、4年連続の成長 に向けて、来年どう仕 掛けていくかにフォー カスしている」
―――新規登録の状況 は。
「17年頃から伸びて おり、昨年の数字も対 前年を上回った。登録 数だけでなく、購入者 や『LOI(※)』の 数、昇格者数も増えて おり、非常に健全な形 で伸びている」
―――登録状況におけ るコロナ禍の影響は。
「健康ニーズの高ま りや〝巣ごもり需要〟 の恩恵を受けた。本業 が難しくなったりして 副業を求める機運が高 まったことも、我々の ビジネスモデルの後押 しになっている。こう いった状況の下で、 〝Z世代〟などと呼ば れる若い層が以前に増 して多く入ってくるよ うになり、フィールド が活性化している。こ の点は非常に大きな変 化と言える。 副業としてのビジネ スの提案はコロナの前 から行われていたが、 その中身は、時間を割 いてどこかに集まる必 要がある対面のスタイ ルだった。けれどもコ ロナになって、直接対 面せずともやりとりで きるデジタルツールが 広まった。しかも、登 録が増えている〝Z世 代〟はデジタルネイテ ィブなので、そういっ たツールに抵抗がな い。コロナ後の状況は、 副業としてのニュース キンビジネスを今まで 以上に容易にし、副業 としての価値がすごく 高まっている」
※…「ブランドレプリ ゼンタティブ(旧エグ ゼクティブ)」タイト ルへの昇格申請。
(続きは2021年6月10日号参照)