ニュースキン、3期連続増収を射程に
コロナ禍におけるニュースキンジャパン(本社・東京都港区、小林和則社長) の業績が好調だ。2020年度の国内売上は前年比3%増で、利益率もコロナ前 より高い水準を達成。今年度も好調子を維持しており、3期連続の増収をほぼ確 実視する。背景にあるのは若者層を中心とした新規登録の伸びと、デジタルツー ルやSNSの活用浸透による非対面型リクルートの広まり。海外招待を見送った トリップインセンティブも達成者数は前年を上回った。好調の背景を探る。
過去10期の日本市場 は、14年12月期~18年 12月期に5期連続のマ イナス成長を経験。売 上のダウントレンドを 長らく脱せずにいた。
一方、この間に、現 在の成長の布石となる 施策に着手。17~18年 にかけて、新報酬プロ グラム「ベロシティ」 の導入や、SNS活用 を前提とする〝ソーシ ャルセリング〟ビジネ スの推進に取り掛か り、19年からは各地の エクスペリエンスセン ターにおける製品体験 機能の強化を図った。
18年に正式投入した 新型美顔器「ルミスパ」 のロングランヒットと いう後押しも受け、ア ップトレンドに転換。 ?年?月期は、コロナ 禍が始まった第1四半 期こそ減収としたもの の、すぐに立て直し、 第2~第4Qは再び右 肩上がりに戻した。
20年12月期は、直近 の第1Q売上を11%増 で終え、四半期売上と しては8年ぶりの二ケ タ増を果たした。同1 Q末のカスタマー(過 去3カ月内に会社から 製品購入あり、ビジネ ス会員含む)数は12万 6526で、前年同期 末比で5.6%の増加。 「今年も対前年比で成 長は間違いない。3年 連続の成長を遂げられ ると思う」 (小林社長) との見通しを立てる。
このような傾向の下 地になっているのが、 コロナ前より推進して きた〝ソーシャルセリ ング〟の流れ。もとも と、ビジネス活動に各 種SNSを活用してい た会員が少なくなく、 ZOOMを使ったミー ティングも競合他社に 比べて広く行われていた。
(続きは2021年6月10日号参照)