書面交付の電子化 訪販協が意見書「直ちに実現すべき」
提出先は消費者担当大臣、消費者庁長官、消費者委員会委員長、国民生活センター理事長のほか、 電子化案が浮上した内閣府規制改革推進会議の成長戦略ワーキング・グループ座長と同会議議長、規制改革担当大臣が含まれる。
意見書では、「現行の紙ベースでの交付に加え、一定の条件のもと電子媒体で行えるようにすることは(中略)直ちに実現すべき極めて重要かつ必要性の高い規制・制度改革」で、 「改正の方向性は時宜を得た内容」と評価。昨年11月に消費者庁から電子化を進める考えが示された後、 法改正に向けた作業が急ピッチで進んだことは「当協会の想像を超えるもの」と言及した。
電子化にともなうメリットは、送受信が記録されることで受領確認が「容易になる」と指摘。顧客の端末等に保存されたデータが消されない限り紛失のリスクがなくなり、 検索機能でメールボックスからデータを参照できるとした。
消費者側のメリットには、マウスオーバー機能による専門用語等の平易な解説、電子書面を送信するメールへのク・オフ期限の明記、 スマートフォンのカレンダー機能の同期による期限徒過の防止などを例示した。
事業者側のメリットには、契約内容が複雑な役務や取り扱い商品が多い場合、端末等に申込数を入力するフォーマットを用いれば計算ミス、 誤記入の防止を図ることができると説明。電子交付の管理システムが構築されれば不交付の防止にも繋がるとした。ペーパーレス化による環境保全への貢献もあげた。
一方で、電磁的交付を悪用する事業者には「法執行を徹底し、市場から排除する必要」があると強調した。
(続きは2021年4月1日号参照)