緊急事態「再宣言」で延期、オンライン転換相次ぐ
▲緊急事態宣言の再発出と延長にともない、
2~3月に予定していたイベントの再考を
余儀なくされるケースが生じている
(写真はイメージで本文とは関係ありません)
「先行き不透明」から昨年中の決定も人数制限や事前検査 開催予定企業は感染対策を徹底
新型コロナウイルス感染問題の状況悪化にともない、1月7日に政府から2度目の緊急事態宣言が発出された。さらに、2月7日までの予定だった宣言期間は、
同2日に延長を正式決定。対象となる首都圏4都県と関西3府県、愛知・岐阜の東海2県、および福岡県では、3月7日までのもう1カ月、日々の活動が制限される。
この状況を受けてMLM各社の間では、予定していたイベントの延期やオンライン開催への転換を図るケースが相次いでいる。10社の方針と対応をまとめた。
エックスワン(東京都港区)は、2月中旬の開催を予定していた全国大会「FIESTA GRANDE」の中止を決めた。会員には、昨年末に中止の判断をアナウンス。
「コロナ禍の先行きが見えない」ことや、予約していた都内会場のキャンセル期限などの「諸々の状況を理由に決めた」としている。
同社は例年2月に全国大会を実施。昨年はベルサール御成門タワーで数百人を集め、新年度計画の紹介や優秀会員の表彰などを行っていた。
今回の中止にともなう代替措置については、「(大会に)代わるものを別の形で実施することを検討中」としている。
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パシフィコ横浜で全国大会「ジャパンスペクタキュラー」を予定していたハーバライフ・オブ・ジャパン(東京都港区)は開催方法を変更。
2月6日~7日に、オンライン配信による「バーチャル開催」を行った。参加予定だった人数は約1200人。
会場開催に代わる配信では、新年度のキックオフ、ビジネストレーニング、上位資格・プロモーション達成者の表彰、主力製品の価格変更の告知などを行った。
コロナを理由としたオンライン開催は、昨年2月に続き2度目。前回は、開催日の1週間前に会場近くの横浜港で、
停泊中の大型クルーズ船から相次いで感染者が出たことが最終的な判断材料となっていた。
今回のオンライン転換は「昨年7月頃」に決定。当時の時点で「2021年の冬には感染規模の縮小が確約できない」と判断したことなどが理由という。
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日本アムウェイ(東京都渋谷区)は、2月13日~14日に代々木第二体育館で予定するイベントについて、1日目を延期、2日目をオンラインのみの開催に変更した。
延期した13日のイベントは「3×3 バスケットボールトーナメント」。延期の期間は「無期限」としている。
同社の人気ブランド「XS(エクセス)」がスポンサードする3
人制バスケットの大会で、14年から19年まで毎年実施。1開催あたりの来場者が4000人を超えるなど好評を博してきた。
オンライン開催に切り替えた2日目は「ニュージェネレーションデー」で、35歳以下の会員が参加対象。昨年8月に初回を実施した新機軸のイベントとなり、
有望な若手とリーダークラスとのコラボレーション企画、歌手によるエンターテイメントなどを予定している。
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M3(東京都港区)は4月10日に開催予定だった、2年ぶりとなる全国大会「M3 CONVENTION」を延期、日程を10月10日へ半年ずらす。
決定したのは「1月後半」で、「『宣言』が延長されるか、まだはっきりしていなかったが、感染の拡大状況等を精査した結果、延期を決めた」としている。
会場は変更せず、当初の通り笹川記念館を利用する。
イベントの延期は、グループ会社の「グロウリンク」についても決定。3年前に立ち上げたフィトンチッド発生機のMLMで、
大会の1カ月前の3月13日に同じ会場での開催を予定していた。延期にともなう新しい日程は9月12日を計画している。
延期を受けた措置は、非宣言対象地域等における会員主催ラリーの費用補助なども検討するという。
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ロダン&フィールズジャパン(東京都渋谷区)は、3月12日にセルリアンタワー東急ホテルで予定していた「リーダーカンファレンス」を中止、
ZOOMによるオンライン開催に切り替える。同社が開業した昨年6月以降に中堅タイトル以上へ昇格した会員を招待する予定だった。
開催方法の変更にともない、開催日も同19日へ振り替えた。
ニーズは多いが、さまざまな理由で来店できない女性が増えていることを踏まえ、同社は昨年10月21日に、〝究極のパーソナル空間〟
である自宅でも施術が可能な新エステメニュー「プレミアムエステ」をスタートさせた。同メニューは、サロンと同一のメニューを会員が場所を自由に選んで受けられるというもので、
初めての取り組み。メニューは60分税別5000円で、①ショルダーケア、②ヘッドケア、③クレンジング、④角質ケア、⑤マッサージングトリートメント、
⑥マスクの6段階(カウンセリング、メークの時間を除く、女性限定)。これまで通り、サロンで施術を受けることも可能で、
ユーザーは多様化するライフスタイルに応じて同じメニューを受けられるようになった。
自宅でサロンと同じレッスンが可能に
ニューノーマルの生活が続き、巣篭もり需要が増える中、同社は美容分野において「おこもり美容」という新しいスタイルを訴求し需要掘り起こしを図っている。
この流れを促進する新しい施策が1月21日からスタートした。「オンラインスキンケアモニター」と名付けられたこのサービスは、
自宅にいながら専属の美容部員とコミュニケーションをとってスキンケアレッスンを受けられるというものだ。
「オンラインスキンケアモニター」では、自宅に1カ月分のスキンケアセットが届き、専属の美容部員がオンラインでカウンセリングを行いながらアドバイスやレッスンを行う。
28日間で4回のレッスンを行い、正しいケアなどをレクチャーすることで、店舗に行かずにスキンケアのステップアップを行える。
多忙な女性や店舗への来店に不安を感じる女性など、多様な女性の声を汲み取り、施策に反映させた。同施策はまた、販売員への支援施策という側面もある。
同社の「デ・アイム」などでは、もともと「?日間のスキンケアモニター」が新規顧客へのアプローチとして重要な役割を果たしてきた。「オンラインスキケアモニター」も、
前出の自宅エステ「プレミアムエステ」と同様に、自宅でも店舗と同様に販売員とコミュニケーションを図りながらレッスンを行える新しいサービスとして提案するものだ。
同社では、オンラインによるカウンセリングを「対面でできないから、仕方なくオンラインで行う」とは捉えず、多様化する女性のライフスタイルに対応する施策と位置づけている。
従来の店頭でのカウンセリングは、女性はメークをしたまま受けることが多いが、洗顔の方法やファンデーションをゼロから塗るといったカウンセリングやレッスンを、
人目を気にせず日常と同じ条件で行うことができるため、より納得度の高い内容になると訴求している。
同サービスでは、?日間4週間をかけて、化粧品の基礎知識や正しい使い方、トラブル別のお手入れ方法、自分でできるマッサージなどをレクチャーし、
顧客に新しい「発見」を提供する。自宅に届くスキンケアモニターセット(税別3000円)は、基幹スキンケアブランド「ルクエ」のスタートアップキット
(Wクレンジングフォーム、Wクレンジングクリーム、コンク、ローション1、ミルク、クリーム、通常価格税別8800円)に、お手入れ用コットン、泡立てネット、
美活ブック(ガイドブック)、さらにサンプルとしてマッサージングパック(10回分)とファンデーション(28回分)が含まれる。28日間という日数は、
新陳代謝によって肌が生まれ変わるターンオーバーの期間であり、これに合わせてスキンケアの正しい知識を習得し、技術を身につけることで、
「変化を発見できる28日間」と位置づけて提案していく。
(続きは2021年2月11日号参照)