「ビットマスター」の貸付先が破産

BTCと現金で計46億円 マイニング事業に失敗
 破たんした仮想通貨MLM「ビットマスター」(鹿児島市、破産手続き中)の関係会社で、ビ社から資金等の貸付を受けていた 「24PICKS」(所在地・東京都港区西新橋、浜田龍二代表、資本金800万円)は11月9日、東京地裁から破産手続き開始の決定を受けた。 破産管財人には阿部・井窪・片山法律事務所の伊藤尚弁護士が就任した。伊藤弁護士はビ社の破産管財人も務めている。 財産状況報告集会は来年2月10日の予定。
 17年4月の設立。ビ社から現金と人気仮想通貨・ビットコイン(BTC)の貸付を受け、これをもとにBTCのマイニング事業に参入。 貸付額は約46億5100万円で、このうち約30億円分をBTCが占めた(金額はビ社破産決定時の相場で換算)。
 資金は、海外のマイニング機器開発会社の株式の取得や、機器用チップの購入などに充てられたという。しかし、機器開発の不調、 マイニングの委託先だったカナダでの水害にともなう機器故障などを理由として、最終的に事業がとん挫していた。
 ビ社は、BTC相場の高騰や資金不足から、MLM会員に約束した預かりBTCの引き渡しが困難となり、 自社で独自にBTCを入手することを検討。マイニングによってBTCを得るため、同社に貸し付けを行っていた。
(続きは2020年12月10日号参照)