48社・返金遅延の理由は㊤

返金手続き、「2018年3月」からストップ状態
 会員による既払い金返還請求訴訟の背景にあるのが、約束したはずの返金をいつまでも行わないという、48社の不誠実な対応だ。
 同社は17年10月の行政処分の翌月、会員に宛てた書面で「クローバーコインの購入契約を解約したいと希望される皆様には100パーセント解約に応じさせて いただき、損害をお与えしないようにする」との方針を堅持すると宣言していた。が、返金の作業は一向に進まず、しびれを切らした会員の提訴が相次ぐ。
 なぜ、返金が進まないのか。この要因を探る上でキーワードに浮上するのが「2018年3月」という時期になる。
 横浜地裁の集団訴訟では、返金を求める原告から請求権の根拠となる数々の資料が提出された。その中に、原告から48社に返金を催促した1通のメールがある。 メールには、48社の「業務部」から18年11月19日付で返信があり、「現在、3月初旬到着のご返金手続きを行っており」 「3月初旬にご申請された会員様の人数・金額が非常に多く時間を要している」「〇〇(=原告の苗字)様へ年内にご返金できるように努めてはおります」 「現状のペースの場合、年明け以降になる可能性が極めて高く御座います」との返答を受けている。
 つまり、18年11月の時点で、その年の3月初旬に受理した解約申請について、返金作業を行っていることになる。
 次に注目されるのが、48社が証拠資料の一部として提出した、会員専用サイト内に掲示したという「会員の皆様へ」と題する通知文のコピーになる。
(続きは2020年9月17日号参照)