新型コロナウイルス問題 事業・経営へのマイナスの影響は?

4割が新客減少、イベント中止は8割迫る

 新型コロナ問題が事業および経営面に及ぼしたマイナスの影響で、もっとも多くの回答を集めたのは「イベントやセミナーの中止・延期」(40社)で、 有効回答の77%を占めた(グラフD参照)。イベントのプログラムに盛り込まれたり、同タイミングで実施されやすい事情から、 「販売員・会員の褒賞企画の中止・延期」(24社)も46%に達した。
 いわゆる〝3密〟を生じやすいことから、DS業界では2月の頭よりイベント、セミナーの延期・中止が頻発。褒賞企画も、定番の海外ツアーを中心に 取りやめるところがほとんどとなり、日程の振替や他の褒賞に切り替えるケースが相次いだ。
 感染防止の観点や来店客数の減少といった理由から、やはり事例が相次いだ「営業拠点・サロン・ショールームの休業・一部閉鎖」(29社)も56%を占めた。
 マイナス影響の中でも、経営ダメージの大きさが懸念される「新規顧客の減少」(23社)は44%が該当。日常生活におけるソーシャルディスタンシングの 社会的要請が対面の営業・販売活動を困難としていることに加え、〝不要不急〟の接触・移動を避けざるを得ない状況が影を落としている。
 このほかに一定の回答を集めたのは「業績計画・予算の修正」(15社)、「購入量・購入単価の減少」(13社)、「製品在庫の不足、品切れ」(11社)、 「コールセンターの応答率低下、短縮営業」(9社)など。背景には、感染拡大の収束を見通せない状況や景気のさらなる悪化への懸念、資材調達・物流の遅延 といった問題がある。
 「その他」(5社)では「マスクの着用により、メイク品の使用が減少」「訪問を拒否するお客様が増えた」「販売員の行動・意欲の減退」といった内容が 寄せられた。
(続きは2020年8月6日号参照)