〝宣言延長〟下のサロン対応は 顧客から「早く来店したい《要望も
ワミレスコスメティクスでは、「ワミレスサロン《における感染予防措置などの通知を行っているが、実際の営業判断はサロンをもつ販売会社が行っている。 全国的に外出自粛要請が続く中、一部顧客からは「お手入れに行きたい《という声も挙がっているという。現在は商品の受付・配送のみなどで対応しているが、 今後は感染状況を見つつ、従来以上に衛生管理を徹底し、各地の状況に合わせて営業体制を整えていくことになりそうだ。 会議のオンライン化やWebを使った教育も取り入れている。
オッペン化粧品では、恒例のばら園一般公開イベント「ローズウィーク《が中止となり、代わりにオンラインで公開することになった。営業活動については、 現場の活動は休止傾向が続いているが、クチコミでの新規紹介・販売など、可能な範囲で対応している模様。会議や教育関連はオンラインで対応しており、 これまで遠方でセミナーなどに参加できなかった販売員もフォローができるようになり、新しい教育体制のあり方を模索している。
このほか、ノエビアでは直営店舗「サロンドスペチアーレ《および「ノエビアスタイル《の臨時休業を継続しており、 緊急事態宣言解除後の営業再開を予定している。日本メナード化粧品では、4月7日から一部サロンでフェイシャルサービスを休止しているほか、 5月1日からはオンライン予約の一部項目を休止している。
主要事業であるビューティケア事業は、売上高が同17.8%減の420億8200万円、営業利益が同73.6%減の17億円。ブランド別にみると、 ポーラブランドは、売上高が同21.7%減の250億5700万円、営業利益が同71.5%減の15億9200万円となった。その他のブランドは表の通り。
ポーラブランドでは、〝コロナ禍〟によってインバウンド需要が減少したほか、バイヤーの減少が響いた。また、国内では外出自粛傾向が続いたほか、 百貨店の営業時間短縮が業績に大きく影響した。売上構成比は、BD(ビューティーディレクター)による委託販売チャネルが74.3%、海外が12.9%、 百貨店・B to B・ECが12.8%。これら事業の売上伸長率は、前年同期比で委託販売チャネルが24.6%減、海外が34.5%増、 百貨店・B to B・ECが35.0%減。海外が大きくプラスに転じているが、これは中国市場での売上が3月から復調傾向にあるため。 委託販売チャネルにおけるショップ数は3910店舗で前年末比46店舗減、PB(ポーラザビューティー)は657店舗で同店舗減。 購入単価および顧客数はそれぞれ8.8%減、18.8%減となった。海外店舗数については2店舗増の14店舗。 製品面では、「赤色光《に着目した「BAライトセレクター《(3月発売)が好調なスタートとなったが、全体では〝コロナ禍〟 の影響を大きく受けることになった。
同社は第1四半期の業績を踏まえ、通期業績の下方修正を4月24日付で実施。売上高1 900億円(前回予想は2170億円)、 営業利益190億円(同312億円)、経常利益307億円(同165億円)、当期利益200億円(同84億円)と大幅な下方修正となった。 ブランド別の下表修正金額は、ポーラが約70%、オルビスが約15%、営業利益がポーラで約75%、オルビスで約10%。
同社では、BDの活動において、エステ施術やタッチアップなど、顧客の肌に直接触れる行為を中止しているほか、店舗では臨時休業・時短営業措置をとっている。 今後、感染状況を見ながらエステ活動の再開を行っていくことになるが、最大手がどう動くのか注目される。